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ばら蒔かれた負魔石1
スマホのフリマアプリを見る。
とても安いアクセサリーは、沢山売れる。
送料も直接配送なので無い。
全国津々浦々であるが、魔法で移動するので問題無い。
露天商をしたのもこの為でもある。
「格安だものね、本当売れるわね」
北海道から沖縄まで、三人で三エリアに分けて売れたアクセサリーを送る。
「あんた、使いこなせる様になったじゃない」
「この本のおかげです。ありがとう、先輩」
彼は魔力は無いが器はあった。
「じゃあ発送お願いね、田中君」
「はい、行ってきます」
田中はアクセサリーと書いてある住所の紙を受け取ると本を開いた。
「あんなの仲間に入れて大丈夫かと思ったが、杞憂だったな」
「ええ、流石スイ様ね」
男と女はそう喋る。
そこは関東、東京ではないがよくある集合住宅の一室だ。
「冬子、信弥」
スイは二人を呼ぶ。
「冬子、君の作るアクセサリーは素晴らしいよ」
「ありがとうございます」
「信弥、偵察いつもご苦労様。二人の願いは叶えるよ」
「はい、お願いします」
「では、二人も行っておいで」
「行ってきます」
そして二人は魔法で消えた。