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魔法だと気付かない方がいい7
出た後、美月は美樹に言った。
「良かったね」
「うん。美月、ありがとう」
美樹は笑顔で返した。
後は後日製品が届く。
ゲーム機も自分の懐で買ったが、かなり安いので届いた後一緒に遊ぶ約束をした。
「これからどこ行く?」
「服買いに行きたい」
美樹は思う。
アルバイトでお金を貯めてて良かったと。
この一言で行き先は決定する。
そこからショッピングモールへと移動する。
駅の反対側へ行き、そこから遠くない。
「どこ行く?」
「やっぱり、FUとかかな?」
「いいね!」
学生にはやはり、安いファストファッションである。
彼女達は楽しそうにエスカレーターに乗る。
美月と美樹は、その後の算段を喋りながら向かうのだった。
それを樹は眺めていた。
「この世界は魔法が周知されていない。やはり、魔法だと気付かない方がいい」
そう呟くと、樹は消えた。