表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/228

水の魔法使い達8

「これは!」

家屋の中、魔法省消防士達は驚く。

燃える火の中、負魔石付きピンを持った主婦は自らの周りを風魔法で守っていた。

そんな中、全魔法省関係者に通達が入る。

「負魔石を割って下さい解決します」

既に周りの火はかなり小さい。

魔力反応がある髪飾りを見て、それが負魔石だと判断した。

負魔石が割れると、風魔法も消える。

消防士の一人が彼女を抱えると、皆揃って家屋を出た。

「運がいい…」

消防士は呟く。

それにほかの消防士達も賛同した。

そんな中、色々な種類の魔法使い達にも勿論同じ通達はある。

「成る程、原因が判れば対処は簡単だ」

「そうですね」

歌舞伎役者中村雨水、梅太郎もとい、藤木一郎、龍親子も遠征先で事件の対処をしていた。

大きなデパートの中、犯人を見つけて睨みあっていたのだ。

「負魔石、あれか…」

魔力の放出源、イヤリングに目を着ける。

「その耳飾りを渡しなさい」

「嫌よ、こんな面白い能力手に入ったんだもの、利用しなきゃ!」

「君は火事を起こしたんだ、大人しく投降しなさい」

「尚更無理よ!」

その言葉を聞き、一郎は溜息をついた。

扇子を開き、彼女に水魔法を使う。

「そんな使い方が出来るのね」

場所は100円ショップの前、丁度夏グッズの出始めた矢先だった故、彼女の後ろには扇子や団扇が並んでいた。

それを見ると、両手で扇子を開く。

「こうかな?」

ニヤリと笑い、先程の一郎の真似をして扇子を仰いで一郎に向けて、炎を出す。

「これだから若者は…」

一郎は再び溜息をつく。

今度は三度、仰いだ。

「危なっ!」

犯人の女子高生は、ギリギリで水を避けた。

しかし、一郎が惹き付けている間に龍が後ろに回っていた。

「すまない」

龍が後ろから拘束していた故、一郎は女子高生の腹に一撃を加えた。

女子高生は気絶しその後イヤリングを見ると、魔力で負魔石を割った。

「隊長、解決しました」

「わかった。じゃあ、後はよろしく」

龍の通信にかったるそうにそう返した隊長、倉本雨季は後は連絡するなとばかりに通信が途絶えた。

「龍、お前も大変だな」

「仕方ありませんよ。彼女は隊長、私は副隊長なのですから」

龍は溜息をつく。

「これだから若者は…」

一郎は先程も口にした台詞を吐いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ