ゴースト&キャット3
叫び声が聞こえる。
森の近くで昼の弁当を食べていた女子数人は、突然の乱入者に驚いていた。
「雪村先輩⁉️」
愛里の乱入に、その中に居た陸上部の後輩は驚く。
悲鳴やその言葉に、愛里はピクッと反応した。
そして鶏肉チーズ焼きを口で咥えると、愛里はさっさと逃げてしまった。
朝練にも来ず、皆心配していた。
「部長、雪村先輩見つけました!」
その言葉に、「どこで⁉️」と電話越しに聞こえる。
「それが…」
現状を伝えると、数人が駆けつける。
その中に、陸上部ではない里穂姿もあった。
「里井さん、一応ここで待機してくれる?」
「はい!」
部長に命じられ、後輩の里井は座る。
まだ二学期は始まっていないので、時間は沢山あった。
友達と共に弁当を食べた後もそこで待つ。
そして、他の部員は森の中に入っていった。
その事は、すぐに陸上部顧問から葉月に伝わる。
「雪村さんが⁉️」
葉月も例に漏れず驚いていた。
「とりあえず、探しに向かった部員は連れ戻しなさい」
「は、はい!」
顧問はあわててでていく。
「どういう事?よりによって彼が居ない時に…」
「葉月、落ち着きなさい」
策を巡らせていると、そう懐かしい声が聞こえた。