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魔導同好会5
放課後、愛里を見張る。
彼女の魔力量を見ると、初めて遭遇した時より減っている。
「やはり契約者は彼女か…」
樹は呟く。
魔法古書は本人の魔力に本の魔力が足される。
リンクが切れると本の魔力は当てにできない。
だが、それを知らないのか変な動きも無い。
「昨日もここから見てたよね」
現れたのは翔だった。
翔は隣に来ると、地上を見る。
沢山の部活動があるが、今グラウンドは陸上部が使っている。
「陸上部か…誰見てたの?一目ボレ?」
翔は樹に興味津々だ。
「何の用だ」
「言ったでしょう?部員を紹介するって、まあ幽霊部員だからたまにしか来ないけど」
「なら必要無いじゃないか」
「駄目だよ、一応部員なんだから」
翔は業とらしく人差し指を立てる。
翔はしつこい、葉月とは別の意味で厄介だ。
「用が済んだら戻るからな」
ため息混じりの樹の一言に翔は満足する。
「じゃあ行こう!」
翔は樹の手をひく。
再びため息混じりで歩き始めるのだった。