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魔導同好会4
葉月にはいつもあたまを抱えさせられる。
樹の意思は無視してサクサク決めるのだ。
そして今回も転入、同好会入部を決められてしまった。
「樹!」
翔が現れる。
彼はてを振っていた。
「結城君だ」
「甲斐君を呼んでるね」
翔が現れるとクラスメイトはそう喋る。
他クラスの生徒を知っているとは、有名なのだろう。
「睦月さんから聞いたよ、うちに入ってくれるんだってね!」
翔は嬉しそうだ。
だが、クラスメイト達はその言葉に驚く。
「結城君に続いて甲斐君まで…」
「イケメンな人に限って何で魔法マニアなのよ…」
女子達はショックを受けていた。
この学校では魔法を使える人は少ない。
使えてもそれを知らない人も多い。
だからそういうレッテルを貼られるのだ。
「命令だから入っただけ、勘違いするな」
気軽に近づいて来る翔に釘を刺す。
だが、翔は気にしていなかった。
「放課後、他の部員も呼ぶから部室に来てね」
翔はそう言うと去っていった。
樹はため息つく。
何だか面倒事が増えていく、そんな気がするのだった。