普通の放課後
久しぶりの授業は楽しかった。何故神様はこんな勤勉な俺を病弱にしてしまったのだろうか?
バックに教科書をしまっていると、計から声をかけられた。
「樹、このあと暇か?」
「一応空いてるよ」
病院は明日だし。
「だったら「だったら一緒に占いしに行きましょう!」行こうぜ……って佳奈被せんじゃねーよ!」
横から相波も声をかけてきた。彼女は今から帰るところだったらしい。
「占い?」
「駅前に新しい占いの店が出来たんだけど、そこがよく当たるって噂でさ」
「だから私は笑神を誘ったのよ」
「俺が先に樹を誘ったぞ!」
「先に言い切ったのは私よ!」
「だったら二人で行けばいいじゃん」
二人は顔を見合わせて、
「「絶対にいや(だ)!!」」
はっきりと言い切った。うお、ナイスコンビネーション!
「こんな野蛮人と一緒に行くなんて考えられない!だいたいあんたは占いなんて信じて無いでしょ、この馬鹿!」
「馬鹿とはなんだ馬鹿とは!」
「馬鹿だから馬鹿だっていってるのよ。あんたは空眺めて星占いでもやってなさい!」
「なんだとこらぁ、もういっぺん言ってみろ!」
「えぇ、何度でも言ってやるわよ!」
止まらない口論。これって僕のせいかな?
まあ二人の口論なんて日頃の事なのでクラスメート達はそそくさと帰っていく。俺も静かに帰ろうとして、後ろの襟首を捕まれた。
壊れたブリキのようにゆっくり首を後ろに向けると、二人の顔がどアップであった。
「うわっ!」
「樹、お前はどっちと行きたい?」
「もちろん私よね?」
「え、えぇ……」
返答に困る。俺、占いに興味なんてないし、結論行きたくない。でもこれいったら二人に睨まれそうだ。どうしよう。
「あ、あの。だったら四人で行きませんか?」
困ってる俺に助け船を出してくれたのは遠山だった。
相波が怪訝そうな顔をする。
「四人で?」
「はい。確か新しくオープンした占い屋さんは一人から四人まで一緒に占えるんです。それに大人数でいった方が面白そうじゃないですか」
「……まあ、いいわ。四人で行きましょうか」
そう言って真っ先に教室を出ていく相波。
「四人占いかー、楽しみだな!」
「はい!」
続いて計と遠山も出ていく。
「……俺、行くなんていってないんだけど」
なんか流れでみんなでいく雰囲気になったけど、俺行くなんて行ってませんから!
天の邪鬼な俺は帰ろうと教室を出ると、そこには三人が待ち構えていて、
「ちょっと寝ててね?」
「え」
首にビリっとした刺激を感じて、そのまま気を失った。
作者「さて無事に二話が終わりました」
笑神=以下、笑「まてまてまてまてまて」
作者「なんですか?」
笑「全然無事じゃないでしょ!?」
作者「え?」
笑「俺、最後に気を失ってんだけど!」
作者「それはあなたが病弱だからで……」
笑「違うよね!?強制に気絶させられたよね」
作者「え?」
え(´・ω・`)?