普通の日常
処女作です。生暖かい目で見守って下さい。
俺の名前は笑神樹。白髪だか老けてるわけじゃない、地毛だ。普通の男子高校生にして、普通の日常を送っている一般人である。一つ特徴としてあげるなら、
超病弱体質だということ。
――――,
彼が久しぶりに学校に行くと教室の入り口で茶髪の男子に声をかけられた。
「おう、樹。お前まだ生きてたのか!」
「勝手に殺すな、計」
「そんなこと言ったって、最後に会ったの一ヶ月くらい前じゃないか?」
「インフルエンザ治ったと思ったら胃腸炎になったんだ」
「樹って本当に病弱だな」
彼は新藤計。病弱な樹の一番の親友にして、超がつくほどのバカ。
「それで出席日数足りるのか?」
「今年もギリギリだな」
「留年だけはやめろよな。俺に勉強教えてくれるやつが居なくなる」
「その時は自分で頑張れ」
「あなたたち、ドアの前で邪魔よ。さっさと中に入ったら?」
樹の後ろから声がかかった。振り向くと黒髪ロングヘアーの女子がたっている。彼女は樹の顔をみて少しだけ目を見開く。
「あら、笑神じゃない。お久しぶり。なかなか会わないからてっきり止めたのかと思ったわ」
「いつもの病欠だ」
「あら、それは残念」
彼女は相波佳奈。容姿端麗で成績優秀、しかし性格に難あり。
「ところで相波。遠山はどうしたんだ」
「ああ、あの子なら」
「ここにいます……」
「どわっ!」
計の後ろから声を出した彼女は、遠山志織。お下げに眼鏡で見た目は文学少女、中身はただの人見知りである。そのためいつも相波の後ろにくっついている。
「ちょ、ひとの後ろから急に現れんの止めろよ!樹だったら死んでたぞ?」
計の発言に、何を言うんだ、と樹が突っ込む。
「心配停止ぐらいで耐えられる」
「それ耐えてるって言わないわ」
「すみません、癖なもので」
なんて傍迷惑な癖だろうか。
「あ、笑神君。おはようございます」
「おはよう」
「おー、HR始めんぞー。そこの四人さっさと席につけー」
いつの間にか来てた先生に言われ、小走りで席に向かう。
これが彼の朝。
なんてことのない普通の、そして最後の、正常な朝だった。
作者「こんな感じの一話になりました……」
本当にすみません。・゜゜(ノД`)