永遠の地下迷宮
何故ダンジョンに潜るのか。それはそこにダンジョンがあるからだ。
――ダンジョンマスター ライオット
これは、かの有名なダンジョンマスターである、ライオットの残した言葉である。
そんな彼が障害潜り続けたダンジョンがある。
その名も永遠の地下迷宮。
未だ最下層まで辿り着いた者が居ないことから、この名がついた。かのダンジョンマスターであるライオットも結局最下層まで行くことは出来なかったのだ。ちなみに彼が辿りついたのは、地下79階。彼がその79階で命を落としてから、10年経過した今でもこの記録は破られていない。
永遠の地下迷宮を取り囲むようにして、一つの国がある。
その名は城塞都市ノースホルン。
最初は、何もないただの森だった。
そこにある日、大きな洞窟が現れた。
異世界の魔法実験により空間が捻れたとか、強大な魔力を持つ魔法使いが作ったものだとか、色んな噂はあるが真相は分からない。とにかく、なんの前触れもなくその洞窟は現れたのだ。
それを森で木こりをしていたある男が見つけた。
昨日まで何も無かったはずの場所に洞窟が現れ、不思議に思った男は興味本位で中に入ってみた。
途中、巨大なネズミや、ゲル状のスライムなど異形な怪物たちに襲われるも、屈強な男はそれらを薙ぎ倒し先へと進む。そして、洞窟の奥に眠る金銀の財宝を見つけた。
その噂は、瞬く間に広まり、多くの冒険者が集まった。
そのうち、その洞窟に入り浸るようになった冒険者たちはそこにテントを張って暮らすようになった。それはやがて村になり、街になり、そして国になった。
そう、この国に住む住人は、全員冒険者なのだ。
そして、この国に訪れた、あなたも冒険者である。
さあ、ダンジョンにでかけよう!