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琵琶湖伝  作者: touyou
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琵琶湖伝第三部完全マニュアルその1

 琵琶湖伝第三部完全マニュアルその1

 琵琶湖伝も第三部まで来て、多くの登場人物や用語などが出て、再度整理したくなりました。ここまで長くなるとは思っていませんでした。一応、原稿用紙六〇〇枚を目標に書こうと思ったのですが、その目標も越え、整理したくなりました。以下は第二部までの流れと第三部に登場してきた人々の紹介および用語の説明です。

 最初から読んでいただいている方々と突然読み始めた方では、読み方も内容への戸惑いも違ってくると思います。人物表は何度か出してますが、事件の配列であるコンストラクションものせて読者の便宜に供そうと思い立ちました。第二部のそれぞれの話の内容的まとまりを述べています。

  63話「井原正英の憂鬱」から第二部琵琶湖決戦編です。

71話までは彦根潜入指令です。以後井原正英と行動をともにしていく市来良之介が登場します。

 72話の「美濃街道」から84話まではこの物語の骨格をなす空海様の中国での武術修行、帰国してからの日本武術への影響や高野神拳、美里正拳、根来山王拳、雑賀海王拳、美里拳論会、表正左衛門、平安百勝、竜雲和尚や風韻の尼(風ねーや)など、第三部にまで続いていく説明がなされる重要部分です。

 85話から91話までは彦根で隠密活動に失敗し美濃街道を桑名に戻りかけるまでの場面です。

 92話から95話は、正英、良之介と並ぶこの物語の主人公の一人岡本お香が初めて出てきます。それと柳生七子の登場です。

 96話では再度の彦根潜入命令です。ここから125話までが第二部の後半になりますが、あかつき峠の決闘に始まり高西暗報や宮内平蔵の登場、そして彼らを家臣とする独鈷比叡剣の使い手である烏丸中将成幹、所司代付きとなっていた伊賀者の責任者喜市包厳や霧隠才蔵、さらに所司代同心山内記念らが113話まで果てしなき死闘を演じて行きます。

 114話から119話まではお香とその父岡本邦源と服部半蔵の関係を描いています。 120話から125話までは彦根有田屋を舞台にして孫六がスパークします。弾けすぎて人間でなくなります。

 以上が琵琶湖伝第二部の簡単な内容紹介です。

 

 琵琶湖伝の主な用語

点欠(特定のツボを突いて体内の気の流れを停止させたり回復させたりする技のこと。相手を行動不能にしたり、病の治療に使ったりとさまざまな用い方がある。かなりの武術の達人しか使えない)。

内功(ないこう いわゆる気功。身体の内部機能を鍛錬し、体内の「気」が生み出す内力 (ないりょく)を自由に使う技のこと。中国の武侠小説では当然の技。日本なら漫画「ドラゴンボール」の各種の技を思い浮かべてもらいたい。場合によっては空も飛ぶ)

外功(中国の武侠小説では、体の内面の気を集めてそのエネルギーを外に出す内功に対して、純粋に物理的肉体的パワで相手を攻めるものの総称で、空手などをイメージしてもらいたい)

暗器師 暗器とは手に隠し持った武器のこと。たとえば手裏剣。そこから派生し、暗器師といえば、暗殺者のことをいう。

武林  武術の世界のこと。

気玉 きぎょく 体内の気のエネルギーを集めて放出した玉状のもの。


信長の遺書 天下無敵の兵法書。この書物を手に入れた者が天下を握れると

信じられている書物。正式名称「天翔将星記 (てんしょうしょうせいき)」。本能寺の変で炎に包まれながら信長が臣下の一人に託して逃がし今も日本のどこかにあると噂される、それから数百年の時を超え、大日本帝国陸軍参謀部が血眼になって探し、現在ではそれを受け継いだ自衛隊幕僚本部が行方を追っている大宝典。クラウゼヴィッツの「戦争論」、毛沢東の「持久戦論」と並ぶ、世界三大戦略戦術論にして日本最高の軍事論文。百二十九話参照。

徳川、公家、真田などがその書を得ようと躍起になるが、実際には所有する大田牛一が自ら焼いて争いの元を絶った。198話参照。


美里拳論会 武林の最高権威。十年ごとに大会があり、その勝者は武林の最高実力者とみなされる。1580年は雑賀孫六。1,590年には竜雲和尚が優勝している。ちなみに1600年の大会は関ヶ原の余波で中止になった。




 第三部の主要な登場人物の紹介。

 なおこの物語はフイクションであり、登場する人物、団体、地名及び時代時間等の名称はすべて架空のものです。


 徳川及び親徳川

井原正英 琵琶湖伝の主人公的人物。第一部、第二部、第三部と全編を通じて登場。徳川家四天王のひとり本多忠勝の家臣にして護衛役。「居合い」道を創始した林崎甚助の下で電瞬一撃の技を学んだ居合いの達人で鳴門自来也の技を受け継いだ戸沢白雲斉の蝦蟇功の継承者でもある。百六十九「南禅寺の死闘 以心崇伝」まで蝦蟇功の技は封じていた。以後は咆哮残姿風 (ほうこうざんしふう)や西砂制邪悪 (せいさせいじゃあく)などの技を見せる。高明寺の決戦で天才、高西暗報に挑む。


市来良之介 第二部からの中心人物の一人。十六歳まで善良寺の竜雲和尚の下で根来山王拳を、それ以後は雑賀孫六から雑賀海王拳を学んだ外功の若き達人。本多家お耳役。精力絶倫。いつも正英に助けられているが、百七十一「南禅寺の死闘 三門炎上」では体内の気を喪失させた正英を助けて火の海からの決死の脱出を図る。


お香(岡本お香)  第二部からの中心人物の一人で正英の許嫁。堅田水舟拳と甲賀流信濃忍法を使い大鷲を操る。趣味は指人形。実父は服部半蔵だが養父の岡本邦源を実の父と信じる。その技の速さは正英をしのぐ。得意技は堅田水舟拳奥義の夕波十八掌(ゆうなみじゅうはっしょう)。百六十五話参照。


雑賀孫六 本多家お耳役元締め。有名な紀州の雑賀孫市の実弟。雑賀海王拳の奥義を極める。二度の牛化により、「牛並み」の力を得る。今は彦根に潜み、井伊直政の死の謎を追って井伊家の探索に精を出している。


竜雲和尚 千葉は大多喜の善良寺の住職で根来山王拳の名手。孫六とは武術上のライバル。美里拳論会では八十年準優勝、九十年優勝とその力は琵琶湖伝中屈指。青髭神社の宮司の娘、浪路が鏡を使い鬼道をしている最中に突如鏡の中に現れる。反徳川に入れるべきだがまだ曖昧な存在なので。

風韻の尼(風ねーや) 竜雲和尚の弟子。良之介の姉弟子。楽器に気を込めて殺人音波を放つ内功を使う。現在は行方不明。

弥助 竜雲和尚の弟子。良之介の兄弟子。彦根在住の本多家お耳役。彦根涼単寺からの逃亡の際に死亡。


板倉勝重 京都所司代長官(第一部五十四節参照)。反徳川集団の動きを探索する総責任者。第三部では正英らが彦根に潜入したのは、勝重の要請であったことが判明する。

金地院崇伝 板倉勝重とともに朝廷工作を行う。


山内記念 京都所司代の同心。剣豪宮本武蔵の父新免無二斎(しんめんむにさい)の新免流の十手術の継承者。隠れた天才であり、その十手術は常人の想像の域を超えている。第二部に続き第三部百四十八「下賀茂神社の激突その二」などでその実力を遺憾なく発揮する。最強武術家の一人。


服部半蔵…伊賀者総支配。お香の実の父。百八十九「琵琶湖の風 服部半蔵」では実の娘お香とのつかの間の出会いを果たす。

喜市包厳 反徳川の公家衆の監視のため、家康の命で所司代付きとなっていた伊賀者の責任者。鎖鎌の使い手。板倉勝重の命令で烏丸中将成幹を待ち伏せするが返り討ちに遭う。

藤木陣内 百四十八「下賀茂神社の激突その一」など参照。勧修寺晴豊護衛の伊賀者の責任者。所司代付きの伊賀者の副組頭を務めるが、下賀茂神社で勧修寺晴豊を守りきれなかったことに対し責任を感じ自決する。


霧隠才蔵 所司代付きとなっている伊賀者の一人。その技は猿飛佐助をしのぐが、何度も高西暗報の知略に屈する。


藤堂高虎 三部から登場する伊予今治20万石の大名。板倉勝重に協力して日本国の平和のために徳川政権樹立に奔走する。烏丸中将成幹の襲撃を受け、絶体絶命の窮地に陥る。

梶川小兵衛 藤堂高虎の護衛役。藤堂高虎襲撃の際には、身を賭して高虎を守り死亡する。


勧修寺晴豊 親徳川派の公家の代表者。武家伝奏職。己の命を賭けて朝廷内の反徳川派の首領である九条兼孝にワナを仕掛け、下賀茂神社で故意に植山衆の襲撃を受ける。瀕死の重傷を追いながら兼孝を禁足に追い込むが、、今は生死の境をさまよっている。


柳生兵庫助 この年二十三歳だが、柳生石舟斎に認められた柳生流の正統継承者。後には尾張柳生の祖となる。板倉勝重の依頼に応じて石舟斎が送った最終兵器。日本最高の剣術家。高命寺での決戦に参戦する。得意技「月影」。


柳生七子 柳生新陰流の祖柳生石舟斉の門下の七名の暴れ者たち。、近畿地方通行自由の許可状である「上方御免状」を持つ。首領は乗月源三。正英と良之介が、彦根潜入に失敗し桑名に戻る道中で柳生七子の中の倫敏 (りんびん)という女に襲われる。九十五「柳生七子」参照。そののち倫敏は消息不明になるが、他の六人で柳生兵庫助とともに高命寺の決戦に参戦する。百八十三「戦国の子」参照。得意技「柳生北斗陣」「泰山山を穿つ」


 琵琶湖伝第三部完全マニュアルその2に続く。


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