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 神様宛のラブレター。どうかこの手紙を届けてください。

ねぇ神様?わたしの願いを聞いてくれるかしら。どうしようもなく悩んでいることがあるの。ううん。恋愛のこととかそういうのじゃなくて、家族のこと。

 確かじゃないんだけど、わたしの家族は、たぶん、いいえ間違いなく「あれ」なのよ。

 口に出してなんて言いたくないわ。「あれ」はわたしの人生をぶち壊しにする悪い奴。わたしの人生をめちゃくちゃにした、奴なんだから。

 

 そろそろ言った方がいいかしら?

 わたしの家族は、わたしの家族じゃない。あら、訳のわからないことを書いてごめんなさい。でもね、本当なの。きっとわたしはあなた様。神様の子供で、決してあの人たちの家族じゃないし、子供じゃない。そう。あの親は…「魔女」なのよ。お母さんに限定してね。お父さんと妹は違う。あの人たちは、きっとわたしの家族なんだと思う。お母さんなのよ、問題は。見てみます?あのツンとした鼻にキリリとした目。そして決して左右にはねないツルっとした真っ黒の髪の毛。あれを「魔女」って言うのよ。お父さんと結婚したのもその、なんていうの?「魔法」かしら。そう。魔法をかけて結婚したのよ。だって、うちのお父さん、お母さん…魔女に頭下がりっぱなしなんだもの。かわいそうだわ。お父さんってどうしてあんなに弱いのかしら。ちょっと頭にくることがあるわ。

 

 ようするに、わたしは今の魔女からは生まれてきてない。神様か命を下さって、わたしは一人で生きてきたのよ。もちろん神様に手伝ってもらいながら。


 ねぇ神様。この手紙をどうか他の人には見せないで。だってお母さんが魔女なんてありえないって言われるだけだもの。それに、本当のお母さんなら、わたしのワガママ聞いてくれるでしょ?お願いね。



              四月五日  神下 瑞希


追伸 あさって、わたしは中学生になるわ。ちょっとどきどきしてるわ。制服に憧れてたのよ。




読んでくれてありがとう!感想待っておりますョ。

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