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06話 賑やかな生活

 

「ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴっ!」


「マロン様」「ん、なんじゃ」


 リクエストの目玉焼きを焼きながら、(ジューコン…ジュー)わたしは聞いた…


「今日から みんなを鍛えるんだけど 何からすれば良いか悩んでいて」


「うーむ、そうじゃのう…先ずは脳に栄養を与えてからじゃ」「そうですね」


 トーストとハムの上に目玉焼きを乗っけたシンプルな朝食だ。野菜も取らなくっちゃ!レタスにポテトサラダにプチトマト、ドリンクは牛乳。


「はい、お待たせ…では、いただきます。」「いただきます。うーん旨いな!」


 そう…美味しいのだ…以前は長い事、ひとりで食べていた。神様と食べる食事は…。


 半熟卵の黄身を すすりながら 神は考える…


「小梅は格闘技はできるのか?」「いいえ、できません」


「剣術はできるのか?」「いいえ、まったく」「…。」


「其方それでよくあ奴等を鍛えるなどとぬかしたな…」ですよねーついねー


「うーむ…⁉」「走るのは得意か?」「無理です」「はあ~何も出来んじゃないか!…しかたない、先ずは あ奴らの適性を本人に教えてやることじゃ 鑑定はしたのじゃろ?」


「うん...」「なんじゃ あまり良くなさそうだな…あ奴らは純血の人間だったか?」


「エルフの血を引く二人と ドワーフの血を引く一人」


「そうかエルフは元々木の上での戦闘を得意としておるドワーフは本来職人を天職として鍛冶かじいそしむ者が多いい パワーがあるからな」


 流石神様!「種族に詳しいんですね!」「まぁな!ゲームの説明に出てくるからな!」


 なんか急に不安になるんですけど…「あのポカスカ!杖で叩かれていた奴が純人間か」


「なんで わかるんですか?」「人の集まりに自分の役割を見出(みいだ)し まとめる者が多いいからの人間には、あえて道化どうけを演じておるのかもな」


「マロン様には そう見えたのですね」「いや!ゲームの説明に書いてあった」


 う”っ…


「まあ なるようにしかならん だめなら 都に捨ててきてやるから安心せい」


「そうですね!なんか妙に弱気になってました」…どしたんだろう? 昨夜の夢を引きずってるのかな…


 マロン様と二人で旅行とか出来たら楽しいだろうな…「どれ わしも付いて行ってやるから 胸を張れ!」


 胸を張る前に口を拭け!


 ****


「おはようございます みなさん」「おはようございます!師匠!」


「元気もりもりがんばりましょう!」…はぁー今日は此のノリに付いていけない…


「師匠 元気無い様ですが…恋煩こいわずらいですか! いやー まいったなー」


 ポカッ!ポカッ!ポカッ!ボンッ!「まて まてまてまて 殺す気か!軽い冗談じゃないか!」


「小梅 おはよう 本当にごめんなさいね…ふう」「おはよう小梅さ…此奴は敵!」


「おはようございます 小梅師匠!…いまゴミを片付けますので」「だから冗談だって!」


「女の子はデリケートなのよ!」「そうか ユーリとは違うのか!」ポカッ!ポカッ!ポカッ!


 …「殴らないで!」


 …「ふっふふふ!」…


「ごめんなさい 今日は目覚めが悪くて みんなに心配かけたわ もう大丈夫だから みんなありがとう!」


 …? …?「で、隣の子を紹介してくれないの?」…? 見えている?


 『神様どうしよう!』『落ち着け 大丈夫じゃ わしにまかせろ!』『うん』


「小梅の妹の小夏じゃ 姉がいつも世話”してるな”!」『マロン様…微妙』


 『然う然う(そうそう)人と話したりしないからのう』


「小夏ちゃん お姉さんにお世話になっている デクといいます 将来の兄です おう妹よ!おにーちゃんと呼んでくれ」


 ボコッ!ドスッ!ズキッ!ボキッ!〇ね!


「師匠ゴミは捨てときました!小夏ちゃん 弟子のボーです!お友達からお願いします!」…バキっ!〇んどけ!


「ごめんなさいね 怖がらせてしまって わたしはユーリよ よろしくね」


「わ、わたしはルル あなた達姉妹は わたしが守ります!!」


「可愛いわねー良く似てるし」


 …「似てる」


「ごめんなさいね 何時もうるさくしてしまって 姉妹で暮らしていたのね」


「男共は暫く復活しないだろうから 女だけでお話しましょっ!」


  …こうして 新たな生活がはじまった。




 なんか女子会みたいね 憧れてもいたけど 前世のわたしには縁が無いイベントだった…。


 折角せっかくだから 紅茶でも入れましょっ「はい みんなこっちに」


 わたしは 昨夜ゆうべ作った 鞄から…って言っても笑顔のマーク上に あるだけだから 空間からテーブルセットとティーセットを出して 焼いて置いたクッキーを 振舞った。


『小梅随分嬉しそうだな』『女子でおしゃべりなんて…あっべ 別にボッチじゃないからね』


『自分で皆まで言うな…』


 ユーリとルルは口をあんぐりとし立ち尽くしていた


「ユーリにルル いつまで突っ立とる はよ座れ」二人は小夏の言葉で 我に返った


「小梅さ…小梅、今のは?」今の?「テーブルとティーセット!」


『神様 不味かったかな』『かまわんじゃろ』『折角だから 神法に付いて聞いて見るかのう』


「ユーリとルルも使えるのじゃろ神法を」


「ええそれは そうなのだけれど 小梅が見せた神法は初めて見るし 何が何だか…わからないわ」


 だいぶ混乱してるようだ「小梅が見せたのは 空間を操る神法じゃ」


「そんな神法聞いた事もないし 考えた事もなかった」「小梅じゃからのう わしの姉はすごいじゃろ」


「凄いなんて もんじゃないわ!」


「そうじゃろ そうじゃろ」神様が嬉しそうだよ


「小梅に聞いたのじゃが 神法師と名乗った様じゃが 神法師とそうで無い者に違いがあるのか?」


「教会が決めているのよ 基準もあいまいなの」


「ただ 神法師の方が強力な神法を使えると思われているわ」


 みんなに紅茶とクッキーを勧めた「美味しい!これは何て言う食べ物なの?」


「クッキーと言う焼き菓子ね♪」「そ、そう、焼き菓…子…ね」


「小梅は凄いじゃろ お菓子も作れるのじゃ」「神のすべ…」


「ルル なにか言った?…」「な、なにも言ってない…ご馳走になります…」


 『おぬしも自重じちょうしなくなったのう』『だって 楽しいんだもん♪…』


 『そっか なら良し!此れからも遠慮はいらん』


 ユーリとルルも クッキーを口にして 手が止まらなくなっていた


「ユーリにルル 装甲の刃とはどういうパーティーなのじゃ?」


「あっ!わたしも聞きたい」小夏がジト目でわたしを見た…。→_→


「幼馴染よ みんな孤児だったのよ 何処に居るのか 自分が誰なのかもわからなかったわ あの頃は…」


 ユーリは そこまで話して黙ってしまった 続いてルルが


「お母さんに 拾われた 本当のお母さんではなかったけど 優しかった…みんなとは其処で一緒に暮らしてた お母さんの家は 家と呼べる様なものじゃ無かったけど…」


 …暫しの沈黙の後ユーリが話し出した…


「デクとボーは お母さんと出会うまえから 一緒にいたらしいわ デクはお調子者で いつも輪の中心にいたわ ボーは 人見知りで おとなしかった ボーはデクに憧れていたみたいで デクの真似ばかりしていたけど 不器用だから デクもボーもああ見えて やさしくて真面目なの… 二人にはごめんなさいね」


「 誰も近づかない 森深くに迷い込んで みんな もう終わりと思った それでも 何時もと変わらないように あの二人はふるまってたの …そう、そうする事が 生きた証になるかの様に…」


 …静寂のあと 話を続けた…


「私たち四人だけじゃないの お母さんの子供は……、でも 私たちだけになってしまった」


 わたしはなんて愚かだったんだ …そうだよ 平和な現代の日本とは違うんだ わたしだって 少なからず経験してたじゃないか!


 浮かれていた自分が情けなくて 震えが止まらな い …そんな わたしの膝の上に小夏がちょこんと座った

…小夏をぎゅっとしながら、訪ねた


「お母さんは今はどうなされているの?」


「亡くなった もう随分と前に…お母さんは デリーゼ帝国から来たと言っていた 教会を破門になって 逃げてきたらしい」



「ルルは お母さんからヒールを習った」



「デリーゼ帝国は教皇が納める国なの エントールに有る教会もその教会なの お母さんが 亡くなったあと 私とルルは素養が有ると教会に招かれた」


「デクとボーは 冒険者になるしかなかった 冒険者ギルドに住み込みで 依頼を受けて暮らしていて それでも彼らはエントールのギルドでは 一、二を争う冒険者なの」


「今回の探索は誰もが危険なものになると思っていた 王族近衛師団おうぞくこのえしだんでなければ 無理と言われていたの」


「近衛師団の団員には貴族のご子息が多く 貴族からの 強い反対があった」


 そうだ親からしてみれば…反対した貴族を責められるものではない


「とは言っても放置する訳にもいかず 国王陛下からギルドに依頼があった で 矢面やおもてに立ったのが デクとボーなの」


「パーティーメンバーであるおぬしらが必然的に来たというわけじゃな」


「いいえ そうじゃないの私たちはパーティーを組んだ事はないわ」


 …?「では、装甲の刃とやらは?」「今回だけのパーティーね」「そうか 幼馴染を見捨てられずにか…」


「違うわ 教会にも依頼があって 孤児だった私たちが指名されたわ」


「誰にじゃ」「司教によ」…


「でも…司教から指名されなくとも デクとボーが 行く事になったと知っていれば 付いて来たわ!…家族だから」


「そう 家族 お母さんに名をもらった家族」


 …


「小梅… デクとボーは わしが見てやる」「いいの?」


「えっ小、小夏ちゃんが あの男共を? だ 大丈夫?」


「大丈夫じゃ わしがギルドではなく神球 ”一、二”にしてやろう 二・ヒ・ヒ・ヒ!」


  その後 ユーリとルルは再び口をあんぐりと立ち尽くす事になった


****

【復活したデクとボー】


「デク わしを肩車しろ!」神様いきなり?


 「「「よっ喜んでー!」」」どこの居酒屋だよ!


「妹のわがままは 聞くのが兄のお役目!」


「そうか 兄になりたいか…では しっかり肩車出来るようになれ!わしの視線は低いままじゃが…」


 あれ?俺の視線が地面すれすれ…「えっ―――!」抜けない「誰か助けて」…


「ボー なに小梅の後ろに隠れようとしとる」「…小梅師匠に鍛錬していただこうかと…」


「小梅に教えを乞うなど100万年早いわ!」小夏が軽く指をはじいた「パチン」


 『神のでこピンを習得しました』神の凸ピンって デコもなにも 触れてもいないし…神恐るべし!


「わ―――!」ボーは柵の外まで飛ばされた「大変!」


「心配いらん 時機じきに戻って来るじゃろ…」


「ドッ!ドドドド…ぴよぴよ!ドドドぴょぴよドドド」


「あっあぶ!た、助かった はぁはぁはぁ…」


「おーギリギリじゃったのう 次はどうかの?パチン」


「わ―――!」…


 


「はぁっ!はぁっ!はぁっ!はぁっ!」「ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴっ!」


「ハイヨー シルバー! そんなことでは 暴れん坊将軍には なれんぞー! デク!しっかり走らんかー! ハイヨー!」


 小夏は デクまたがりお馬さんごっこをしていた…。


 暴れん坊は 将軍で馬の方じゃないんだけどね。


「いいなー…」ルルが小さな声でつぶやいた…。


「小夏と交代する?」


「うーうん お馬さんのほうと…」…おい!


「…」


「ドッドドドド「ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴよぴよ…ぴっ―――!」ドドドドドドドドド」


「お!ボーが帰って来たな 少し休憩じゃ」


「はあ―――俺、はあ―――生きてる、はあ―――」


「はぁっはぁっはぁっ小 小梅 水、水を…」


「ルル ヒールを二人に掛けてあげて!」


「わかった……終わった」


「ありがとう… ヒールで心の疲れは取れないか…?」


れは無理」


「そ、そうか…ありがとう」


「ルルは詠唱はせんのじゃな」


「お母さんがそうしていたから…」


「なかなか優秀な母だったのじゃな」


「うん」…小夏の言葉に みんな嬉しそうだ。


「パチン!」「わ―――!」…ボー!「再開じゃデク」「はい、師匠!」「お前も行ってこい!パチン!」「うお―――!」


 四人には免許証ならぬ ステータスカードを渡してある。


 『小梅、日本に身分を証明するカードがあったな、それを応用して ステータスを表示出来るもの…現在のステータスとどれだけ上がったか わかるとよいのう イメージして作ってみよ』


 『うん、わかった』


 現在のステータスは…


ユーリ 防御結界:Lv.86  風神法  Lv.10

ルル  ヒール :Lv.65  テイム  Lv.3

デク  強化  :Lv.55  生活魔法 Lv.5

ボー  限界突破:Lv.30  狙撃   Lv.2


 ****


 もう お昼になるね 今日はここでバーベキューなのだよ


「みんな もうお昼になるから こっちに来て!」


 ぴよぴよの串焼きなのだ!


「た、助かった…また 見た事ない事やってるな…其の四角い箱に入ってる黒い木みたいなのが食べ物か?」


「違うよ、これが熱を持って その上で食材を焼くのやってみる?」


「おう!いいのか!」


「ここに並べて焼けてきたら ひっくり返して 此れを振りかけて…と」塩コショウを渡した。


 大方 説明して 後は男共にまかせた…やっぱ こう言うのは男の人の方が サマになるもんね。


 わたしたちは 席に着く 焼けるのを待つ間に今後の方針だ 男共はマロン様に任せるとして ユーリとルルは…どうすればよいかな。


 『神様 ユーリとルルなのだけど 防御結界と風神法 ヒール どれも わたし できないんですよ…どうしたら』


 『なーに 簡単じゃよ どんなスキルもイメージが大事じゃから おぬしには日本での経験があるじゃろて』


 イメージか? そうだ火炎でやらかしたもんね。


 『この神球では どうも長々と詠唱によって発動させているようじゃからのう、何をしたいか具体的にイメージさせることじゃ』


 『うん、ありがとう 神様!』


 『おう!』


「あ、あのう小梅…」


「なに?ユーリ」


「昨夜みんなで話したの、此れからのことを」


「うん、わかってる 早く強くなって帰りたいんだよね わたしもがんばるから!」


 「…違うの 出来れば此れからも 此処に私たちを おいて貰えないかと…」


 

 ユーリの話を まとめると


 自分たちが生きているとは もう誰も思っていない。


 はなから生きて戻ると思っていない。


 探しに来ることもない国も教会も 探索した 言い訳ができればよい。


 自分たちは使い捨てに過ぎない。


 都に自分たちを待つ者もいない。


 都に良い感情も無い。


 自分たちが大切に思ってる人は此処に全員いる。


 と大まかな所は こんな感じだった。


 突然の申し出に 神様もわたしも 絶賛!フリーズ中だ!


「ごめんなさい、突然こんなことを……分かっているの 自分たちがどれだけ 図々しいことを言っているか 小梅達が私たちとは 住むところの違う世界の人だってことも…」


『ばれておるのか?』


『いやいや そう言う意味じゃないと思いますよ』


『そうか、そうじゃよな…あせったわ』


 神様のこう言う 抜けた所も かわいく思ってしまう…ふふ


「直ぐに答えを求めている訳ではないの 考えて見てほしいの…無理なら あきらめるから」


 …


 …


「わしは構わんぞ 小梅が此処にいる限りわしもおるからのう 但し、小梅はやらん!」


 神様 それは ボケですか? この雰囲気でどう突っ込めと!


「えっ!えっ!えっ―――! 妹よそれはないだろ!」


「だまれ!たわけが!」 コツッ…「ズドーン!」


 神様のげんこつによって デクが地面に埋まった…


 デクお前の命は無駄にしない…


 『神様 良いの?』


 『まぁ 小梅の笑顔も増えたし こ奴らに住処も提供しておる事じゃしのう』


 …


「みなさんの気持ちはわかりました わたしもみなさんと 離れるとしたら寂しく思うでしょう」


「小梅…」


「此処で生活をしてもらって構いません ただ、わたしも 何時まで 生きられるか分かりません





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