第41話 ダンジョンⅠ
田園を眺めながら 干し柿を食べる この自然の甘味が堪らなく愛おしい
「半蔵!」「……?…あれ?」
もこ もこもこ…柿の木の根元が…盛り上がって…
「お呼びでしょうか」「怖いよ!」
最近見掛けないと思ってはいたが まさか蝉の幼虫になって居たのか…最早 魔物だよ!
「他の大陸から連れてきた人達の様子はどう?」
「はっ、皆 訓練所にてマロン教国の生活について勉強中です 次期に各街に移り住むかと」「移住の前に各街を案内して 希望は尊重してあげて」「はっ!」
そうなのだ他の大陸で迫害を受けてる人がいたら救い出す様 御庭番に指示しているのだ。
「ドラードの様子は?」「鉄を集めて武器にしてる様ですが 技術が足りなく武器とは呼べない様な物ばかりです」「そう」ドラードは今は軍国 戦い奪う事しか脳に無い国なのだ。貨幣では何も買えず他所の国との貿易もままならないはず
「動きがある様なら知らせて」「承知」「下がっていいわ」「はっ!」
ガサガサガサ…土に戻るのかよ!
夕暮れの縁側は静かだ…もこもこもこもこもこ!
「だぁー!」お前もか 小夏!
わたしはすっかり忘れていた 空間収納の中に以前デクが採ってきた 栗モドキが大量にある事を「ふふ」マロン教国なのだからやっぱり栗だよね
今日は小春に頼んで栗ご飯にして貰おう 考えただけで顔がにやける「ニャー」「猫も栗ご飯食べたいの?」「ニャー」
此の縁側がわたしの癒しだ 栗ご飯の前に 新作デザートだ 何故忘れてたかな。わたしは新作デザートのマロンケーキを姉妹で食べながら 以前から考えていた事をみんなに話した
「みんなマロン教国は平和よね」「平和じゃな」「ニャ!」
「平和だけでは此の人類は衰退して行くんじゃないかと…」
「あらあら」「平和が一番」「そうなのだけど」
「仮にわたし達が居なくなり 幹部達が居なくなり 次の世代になった時 自分達で未来を切り開けるのかと」
「どうしたいのじゃ?」
「前にダンジョンがあるって言っていたよね」
「あるがただの穴だぞ 魔球とは繋がって居るが チカラの大きな魔物は通れん様に狭めてあるからのう」
そうなのだエントールの王族近衛師団が管理していたダンジョン実は中には入らず、ダンジョン近辺から取れる魔石を集めて居たのだ。
後にわかった事なのだけど此魔石 鉱石が魔素にさらされ出来た物だった。
「柵の外にダンジョンを造れないかなーと」
「穴を作ってどうする」
「違う違う穴じゃなくってダンジョンだよ 漫画に出てくる様な」
…みんなの顔つきが変わった
「其方もなかなか悪じゃのう」
「お代官様程ではありませぬ へへ」
「あらあら」「ニャー」「魔物役も良いかも…」
って小夏両手にケーキを持つな!
こうして4姉妹と1匹のダンジョン計画が幕を開けた。
わたし達は今 4人と1匹 漫画にて ダンジョンについて勉強中…
「はっはっは 何してんだ 腹痛い」お前が何してんだよ!
「小夏」「はっはっは な なんじゃ」「魔球と火炎ぶち込んで繋いだんだよね」「そうじゃな 小梅ならわしの出来ることは大抵出来るぞ」
「そうなんだ」
「寧ろ小梅の方が地球の知識がある分色々出来るのではないか」「階層事にフロアBOSSがいるね」
「いるなゲームでも大抵いるだろラスボスとか」
「ぴよぴよとか喋らないし人ほどの知力は無いよね」
「無いな 魔球の家畜だからな」
そうなんだ…いやいや初めて聞いたんですけど…家畜と言う事は飼っている者がいるんだよね?
「魔球に住んでる人?っているの?」
「人では無いがいるな 強いて言うなら魔人かの」
「魔人が支配しているって事?」
「違うな 良し魔球について説明してやろう」
小夏の話しによると 魔球は3匹のドラゴンが配下を従え常に争っているらしい、配下達には様々な魔物がいて知能もあるそうだ 頂点のドラゴンが lv.3000ほどらしい…
「ぴよぴよの10倍!此の星の住人では とても歯が立たないよね」
「じゃな まぁわしの知っている魔球は3000年前の事じゃがな」
「…?」「地球の人類が面白くて 忘れておった」…おいっ!
「今は違うかもって事?」
「じゃな じゃが争っている事は変わらんじゃろな 奴等の本能なんじゃろ」
「どちらにしろ穴掘りからだよね」
わたし達は柵の外へ向かった。
「小梅様どちらに…」「散歩」「行ってらっしゃいませ」この辺で良いかな?「火炎打ち込めば良いんだよね」「じゃな」「じゃあ 行くよー …」「どうした?」「わたし魔球知らないしイメージ出来ない」
「そっか じゃあ、わしが」
「「「ズドーンーンーン!」」」
「開いたな」わたし達は手分けして横穴やらフロアやらを作った。100階層のダンジョンの誕生だ!
「神様神様」
「なんじゃ」
「何も居ない」
「居ないな」
「あらあら 困りましたわね」
「魔球からスカウトして来れば」「ニャー」
「そっか」わたし達は 一番下の階層に来た。
「此の穴の先が魔球と繋がってるんだよね」
「じゃな」「じゃあ行こっか」
わたし達は魔球に足を踏み入れた 辺り一面焼け炭だった。
「焼けてるね」「焼けてるな」
「火炎のせいだよね」「そうじゃな」「あらあら」
そんなわたし達の頭上から粘ついた液体が「「 びちゃり!」」
「キャッ!」「ニャー!」
デカいドラゴンの口がわたし達に襲いかかって「「グワーッ……」」
「BAN!」
「「「「ドッ!バアッ――――ン!」」」」
「汚いな―!」
咄嗟に打ったので 火炎と水鉄砲が混ざって盛大な水蒸気爆発が起こった。
「小梅さん小梅さん」
「なーに?」
「魔球が削れた気がするのじゃが」
「あらあら」
「凄いな小梅」「ニャー」
「まっ良いか」
遠くの方から団体さんの登場だ!
「沢山こっちに来るね」「来るな」
「あらあら楽しくなりそうね」
「漫画で見たままだね」「ニャー」
オーガにオークにゴブリン…蛇にカエル…?わたし達の前方1キロ位で止まった。オーガが1人?走って来る…もの凄い勢いで…あっ飛んだ… 平伏した?
「魔王様!お目に掛かれ悦の喜び」こ 此れは…やばい奴だ!
取り敢えず目的のダンジョンの魔物達をGET!
わたしが消し去ったドラゴンの配下だそうだ。わたしに復讐に来たのかと思ったが魔球は弱肉強食 強さが1番なのだそうだ。
わたし達は魔物達を引き連れてダンジョン最下層に…それにしても多いな1000人位は居るかな
「神様」「なんじゃ」
「強い魔素待ちがこんなにいると良くないよね」「じゃな」
わたしはイメージした「神素変換!」
魔物達は神物達に変わった。
「小梅の発想はおもろいな」「あらあら」
わたし達はダンジョン100階層に神物達の住居を作り此処で暮らすよう言いつけ その後の話は後日改めてする事にした。
わたし達が散歩から戻ると
「小梅!」「小梅様!」「小梅たん!」…ん?ま、いっか。
「何があったの小梅の事だから大丈夫だとは思って居たけど…心配で」
幹部達総出でお出迎えされた。
「…ちょっと躓いちゃって」
「それは気を付けないと」
あれ…冗談のつもりだったのに…
「あらあら」
「気をつけろよ小梅」
お前がな小夏!




