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第28話 出会い、そして想い。

 

 今日の朝は静かだ 小夏と小春が工作に没頭中なのだ 。「2人とも朝ごはんにしましょう」…『おーい』…。「卵かけご飯だよう」「はーい」いい返事だ。


 小夏が竹とんぼ 小春がお手玉と手鞠(てまり)だ。懐かしい(あんたがたどこさひごさ)…熊本にいるそうだ…「ずるずるずる」袖で拭くな!


 ****


「みなさん此れから私達もこの街の一員になります宜しくお願いしますわ 」「おい あれって…ヴィクトリアお嬢様じゃないか?」ざわ…ざわざわ「確かにお嬢様だ」「みなさんお元気になって…エントールでは 私達のチカラ不足で ごめんなさい」ざわざわざわ「そんな事はないですよお嬢様…私らは諦めていた 只々惨めでお嬢様に唾を吐く様な奴もおったでしょう…だが今は毎日が楽しくて仕方ない この今に繋いでくれたのはお嬢様達でしょ」


「そうだそうだ」「其方のお2人は公爵様と奥方様ですか?」「私達からも 皆には苦労を掛けた」2人は深々と頭を下げた…


「やめて下さい 私達などの為に 裏で便宜を はかり続けてくれた事 皆が知る処ですよ 其のために肩身の狭い思いをしていると 噂わ耳にしてました」「だよな!皆んな」「あー聞いてた」「俺たちの方こそ 何時もありがとう」「此れからは皆と同じマロン教国の一民(いちたみ)になった…いや 違うな…民になれた!これからよろしく頼む」ざわざわざわ…


「頼まれちゃしょうがないな わからない事が あったら何でも聞いてくれ」「お前なんかで大丈夫か」「なんだとう」はは ははは はははは…

「この国じゃイメージする事が大事なんだ 」「教祖様の受け売りか?」はは ははは…


 ****


 詰所の会議室 幹部達とクラウンコンフォート親子と3姉妹だ。


「この度は私共を助けて頂きありがとうございます 私クラウン」「知ってまーす」「…?」

「小梅様もう少し貴賓とは言いませんが我慢をお覚え頂きませんと…」「小梅様そうですよ 流石に失礼ですよ」「教祖様に名を知って頂いて居るなんて…至極光栄で…嬉しさの余り………おうー神よ!」この人やばい人だったよ。


 各々の自己紹介の後 此処に残る意思があるか尋ねた。


「出来る事なら そうさせて欲しい」「マロン教国は神マロン様を信仰してますが」「マロン様ですか 失礼ながら わたくし神を憎んでました なんと無慈悲な事をと 常日頃感じてました…昨夜までは…マロン様と仰るのですね… 真の神マロン…なんと魅惑的な響き…」神 ドン引きだよ…。


 なんやかんや脱線しつつも話は着いた 新しい仲間達の誕生だ。因みにお父さんの名前はバッカス お母さんがオリビアだ。ヴィクトリアに会った時に気付いて居たのだけど彼女には物質創作の素養があった。


 もしかしたらお父さんにも…なかった …お母さん似だった 良かったねヴィクトリア


 ****


「オリビア…」「何ですかあなた」「この先も苦労掛けると思う…すまない」「あら嫌ですわ」「屋敷も失い 此れから 慣れない仕事までさせてしまう」「お母様なんてページを見ているのです ハシタナイ!」「あら教祖さまご推薦ですよ」


 ヴィクトリアと其の母オリビアには この国の衣類全般を任せる事にした。参考にファッション紙を10冊ほど渡しておいた。 頑張ってレベルを上げて欲しい 。


 2人には狭い思いをさせてしまうとバッカス…


「いつもの邸宅で暮らせますよ」っと案内した …バッカスが驚愕した。


 後にバッカスは家臣と共にこの街を走り回る事になる 洋服の配達だ。


 エリカ率いる騎士団はユーリの職ススメ隊に オノマス団長以下50名はボーの警備隊に所属して貰った。


 これでひと段落つけたね。

「パッカパッカポッカパッカ、ヒヒーン!ブルブルブル…」馬達は牧場で走り回っている …。小夏が馬とデクを見比べていた…やめてあげて。


今日の夕飯は 小春がおでんを作ってくれた。「小夏が縁側に居るから 小梅呼んで来てくれる」「はーい」


 …縁側に哀愁ただよわせる背中が…遠くを見つめていた…


「小梅か」「ご飯出来たって」「…。」「今日はおでんだって」「わーい!」


 **** サイドストーリー 神薙英機という漢 ****


 わしの名は 神薙英機かんなぎひでき 日本の極々(ごくごく)平凡な男だ。現代の日本人からすれば短い人生だったかとは思う、わしの話しなど聞きたくはないだろう。だがえて語ろう…わしがわしでるために…


 わしは田舎の農村に産まれた。 貧しくも 父、母、弟と妹との五人家族じゃった。あの朝が来るまでは…


 あの朝わしは いつものように日が出る前に目覚め 裏山で畑仕事をしていた 今日は一人だった。 いつもなら父もいっしょなのじゃがあの日は違った…家に帰ると父は俺を観るなり 畑へ行って来ると出て行った。


 すれ違った父は拳を強く握っていた…。英機 朝ご飯を食べてしまいなさい。勝手かっての外から母の声がした。


 ご飯と言っても米などなく 芋に冷汁だけだが 空腹を抑えるには充分じゃった。腹を満たし わしは畑仕事に戻った。


 夕暮れ時 父の後ろを家に向かって歩いている。


 父は寡黙かもくな男だったが その日は「英機すまぬ」と独り言の様に呟いた…わしは聞こえない振りをした。


  意味が分からなかったからじゃ そうするのが良いと子供ながらに思ったのじゃ 。


 水で身体を拭きお勝手に入る いつものちゃぶ台の前に座る…妹の姿が無い?わしは黙っていた 口にしてはいけないと…。


 妹は わしより四年遅く生まれた三歳だった。畑仕事をしていると 兄ー兄ーと雑草を持って歩いて来る。よちよちと 帰りはいつも 肩車をせがまれた。父に頼めば良いのにといつも思っていた。 わしも幼かったから上手く出来なかった…


 時は過ぎた 隣国では戦争が続いてるらしい、わしには遠い国の話しとしか思えなかった。ある日 病気で弟が倒れたと畑仕事の最中に聞かされた。町の病院に連れて行って貰ってると…その日をさかいに父、母、わしの三人の暮らしになった。


 其の後 父は畑を手放し行商の伝手つてで、母とわしを連れて町に出た。今思えば父も精一杯闘って居たのだと 生きる為に…


 わし達三人が暮らす長屋の三件隣に一つ歳上の小梅と言う娘がいた。いつも姉さんぶって わしに絡んでくる、小梅は末っ子の癖に…小梅は三姉妹じゃった。長女が桜 次女が楓 で末っ子だ。


 小梅はいつも桜の事で頭がいっぱいじゃったわ そんな小梅を桜も可愛がっていた…。因みに楓は 我関せず我が道をってな感じの女子おなごじゃった。


 そんな町にも火の粉は降り注いだ空襲だ…。町は消え人も消えた。


 幸いにもわし達親子は難を逃がれた。一度消えた町に空襲は無いだろうと町に残る事になり 町外れにあった長屋に移り住む事ができた。


  未だ戦争は続いていたが わしも復興に尽力じんりょくした。 そんなある日 闇市で働く小梅に再会した。程なくわし達は結ばれた。


 小梅は先の空襲で生きながらえたが 独りになっていた。 わしは四人家族になった…

そんな わしの日常も一通の赤い紙により一変する事になる、わしが満20歳の時である


 翌年わしは入営した…身籠った家族を残して。わしは散々耳にした歌を背に参戦した。残す家族の為に 繋ぐ命のために…


 え無く死んだ…。


 後悔は無かった…

 家族の為まだ観ぬ子の幸せを願って…


 ()()() !わしは()()()のだから…。


 これで わしの話は終わりじゃ…この話の続きは機会があったら話そう、でわ…。


 ****


「はんぺん!はんぺん!…此れ何?」


「ばくだん」


 …


  …「ひゅーっ ボンッ!うま!」


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