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静時の流れ - 潮騒の誓約  作者: Minateru
残響の果てに

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5/99

夜明けの地.

はぁ…はぁ…

崩壊した家々の間…

崩れ落ちた壁の上…

…

ドォン!…ドォン!…

周囲に立ち込める煙…

道の周りに土が飛び散り…

夜の闇の中で黄金の炎がちらつく…

…

ドタ…ドタ…ドタッ…

遠くから小さな人影が…

光の当たる場所へ駆け寄る…

…

「ハル…もうちょっと急いでよ…」レンが俺を振り返る

「分かってるって…今頑張ってるよ…」俺は前を向いて必死に

…

………

光の当たる場所で…

人々が列をなしてバスを待つ…

青い服を着た人たち…

体に反射テープを巻いて…

人々の流れを誘導する…

…

バタン…

バスのドアがゆっくり閉まる…

女性が小さな棒に寄りかかって休み…

スタッフが次々と位置を交代…

…

「残りは私たちに任せてください!」青い服の人が俺たちに微笑む

…

すっ…

「さあ、坊や…」青い服の少女が少年に手を差し出す

「私たちも行きましょう!」

…

「でも…お母さんが…」少年の目が曇り、バスの方を向く

…

「大丈夫だよ…」少女が目を丸くして少年を見る

「お母さんは平気だから!」

「一緒に乗ってあげよう?」

…

きゅっ…

「うん…はい…」少年が軽く頷き、少女に手を伸ばす

…

ゴロ…

徐々にバスが去っていく…

あの母子の姿と共に…

……………

「これで大丈夫だよね?」レンが額に手を当て、バスを目で追う

「うん…そうであってほしい…」俺は軽く頷く

…

「でも本当に運が悪いよな!」レンが人々の列を振り返る

「この調子じゃ俺たちの番なんてまだまだ先だぜ!」

…

「仕方ないでしょ!」シノミが目を細めて俺を見る

「誰かさんが余計なことに首突っ込んだせいで!」

…

「ごめん…」俺が目を細めてシノミを見る

…

きゅ……

「でも…」シノミが駆け寄って俺の腕を掴む

「私はその性格、嫌いじゃないよ!」シノミの唇に軽い笑みが浮かぶ

……

きょろきょろ…きょろきょろ…

「あいつどこ行ったんだ?」レンが首を回し、ぶつぶつ呟く

…

「レン、何してるの?」俺が軽く目を伏せて見る

…

「いや…ネネを探してるだけなんだけど…」レンが周囲をキョロキョロ

…

「まさか…あの子が…」シノミが目を大きく見開く

…

ひらひら…

「そんなわけないよ!」レンが空中で手を振る

「知らないだけだよ…」

…

「爆発が起きた瞬間、ケイと俺を引っ張って逃げたんだから」レンが腰に手を当てる

「それに、みんながいないって大騒ぎして…」

…

「それに…」レンが目を細め、頭を下げる

「俺にみんなを探してこいって蹴り飛ばしたんだぜ!」

…

「あれは…」俺が口を歪めて笑い、レンを見る

「確かに…大変だったね…」シノミが軽く目を閉じる

…

ふぅ…

「ゴキブリ一匹見てもパニックになる子だよ?」レンが背筋を伸ばし、目を閉じる

「そんな子が外に出るわけないじゃん!」

………

フン……フン……

突然一つの人影が近づき…

レンの背後にぴったりと…

拳を固く握り…

…

「え…レン…」俺が目を細めてレンを見て、後ろを軽く指す

「みんな…それぞれ弱点があるんだよね…」

…

「コバヤシさん…」シノミが顔色を変えてレンを見る

「それでも…結構助けてくれたよね…」

…

「そんなに多くないよ!」レンが首を振る

「ハルと一緒に勉強するのと、あいつと勉強するの比べたら…」

「夏の冷たい水と熱いお湯みたいなもんだよ…」

…

ゴン!

「…………」イシカワさんがレンの頭を強く叩く

…

あっ!

「痛っ!」レンが頭に手を当てる

…

「誰だよ急に頭叩くの?!」レンが振り返って探す

…

「ごめんね!」イシカワさんが軽く口に手を当て、レンに目を向ける

「この水、ちょっと冷たすぎたかな…」

…

「普段の宿題の量がまだ少ないのかもね?」ネネが背を向けてレンに言う

…

「ご…ごめん…」レンが顔を下げ、軽く咳払い

…

「それでこそだよ!」ネネが軽く微笑み、俺を振り返る

…

「それに君たちも!」イシカワさんが俺たちを振り返る

「夜中にどこ行ってたのよ?!」

…

「俺たちは…その…」俺がシノミを振り返る

「ただ…」シノミが手を軽く組む

…

はぁ…

「でも次からは時間を選んでね!」イシカワさんが首を振り、腰に手を当てる

「ガス漏れしてる最中に遊び歩けるなんて!」

…

「ガス漏れ?」俺が首を傾けてイシカワさんを見る

…

「そうよ」イシカワさんが軽く頷く

「みんなそう言ってるわ」

………

ドォン……

遠くから黄金の炎が輝き…

都市の方から煙の柱が上がる…

…

すっ…

「ほら見たことか?」イシカワさんが煙の柱を指し、俺たちを見上げる

……

「イシカワさん…」俺が手を伸ばす

「実はそうじゃないんです…」

「本当は…」

…

きゅっ…

シノミの手が突然俺の手を強く握り…

頭を俺の腕に寄せ…

指先に軽い震えが走る…

……

「続きを言って」イシカワさんが首を傾けて俺を見る

「何か私に隠してることある?」

…

「いや、何でもないです」俺が慌てて首を振る

「ただの俺たちだけの話ですよ」

……

ははっ…ははっ…

「ネネ、君って本当に単純だね」レンが腹を抱えて笑う

「言われたことすぐ信じちゃうんだから!」

…

「その言葉、君の口から聞きたくないわ!」イシカワさんが目を細めてレンを見る

…

「じゃあ良かったら教えてよ…」イシカワさんが腰に手を当て

「私より君の方が知ってることあるの?」

…

「よく聞いておけよ!」レンが胸に手を当て、にこにこ笑う

「これ、一回しか言わないから!」

「聞いて…」

…

むぐっ…んむっ…むーっ…んん…!

俺の体が突然飛び出し…

無意識にレンの口を塞ぐ…

…

「急に何してるのハル?!」レンが俺の手を掴む

…

「この話、言わないでくれる?」俺が耳元で囁く

…

「は?」レンが首を傾げる

「なんで?」

「ネネが知ったって別に悪いことないだろ?」

…

すっ…

「もし言ったら…」俺がレンの肩に腕を回し、囁く

「イシカワさんがさっきの話も全部知っちゃうって思わない?」

…

ふるっ…

「確かに…」レンの体が軽く震える

「知ったら何されるか分からないもんな!」

…

「二人で何相談してるの?」ネネが俺たちに視線を向ける

…

へへ…

「いや…さっきの話だけ…」俺がイシカワさんを振り返る

「ガス漏れの中で歩くなんて、結構怖いよね、レン?」俺がレンを見る

…

「そ…そう…言うなよ…ハル…」レンが目を細めて俺を見る

「まぁ…何もなくて良かったけど…」

…

ん……?

「君たち…急に…変ね…」イシカワさんが顎に手を当て

…

「シノミちゃん、何か知ってる?」イシカワさんの視線がシノミに向く

…

「何もないよ…」シノミが顔を逸らす

「ただの…些細なことだけ…」

…

ふーん……

「また私を仲間外れにするの…?」

「いずれ…私も知ることになるわよ…」

…

「君の想像だよ」俺がゆっくりシノミに近づき、口を歪めて笑う

「誰も君に隠してるものなんてないって!」

…

きゅ…きゅ…

「ありがとう…」シノミが俺の胸に顔を埋め、服を軽く引く

……

「その時が来たら…全部教えてあげる…」シノミの唇が軽く動く

……

「何て言った?」俺がシノミを振り返る

…

「何でもないよ!」シノミが軽く首を振る

「ただの自虐発言!」

………………………………………………….

コツ…コツ…

道の奥から…

闇に包まれた中…

一つの人影が現れる…

黒光りする鎧に、青いライン…

…

すっ…

「ねえ…みんな…」イシカワさんの目が大きく見開かれ、手が道の奥を指す

「あれ…何…?」

…

「何だあれ?」レンが首を傾げる

「支援ロボットか?」

…

「…………」俺の目が大きく見開かれる

……

ピリ……

闇の中から槍の先が現れ…

俺たちのいる人々の列に向かって…

…

「やめて…」シノミが唇を軽く動かし、俺に密着する

「そんなことしなくても…」

…

…

ズンッ!

俺の体が突然前に飛び出す…

黒い鎧の男をすり抜け…

自分に向けられた槍を無視して…

……

「ハル…」シノミが目を丸くし、唇を軽く動かす

……

でも…

黒い鎧の男の目は変わらず…

槍をシノミに向けたまま…

…

ゴッ!!

道端の石を…

全力で黒い鎧に投げつける…

石が兜に直撃…

…

「来れるもんなら来てみろよ、虫けら!」俺が口に手を当て、目を大きく見開く

「弱虫の卑怯者め!」

「闇に隠れてコソコソと!」

…

カッ…

「ふん…望み通りだ、虫けらめ!」黒い鎧が俺を睨み、嘲るように言う

「貴様のような下等な生き物が、俺に指一本触れられると思うなよ」

………………………………………………………………………………………………………………

闇に沈んだ都市の真ん中…

周囲は崩れた建物の破片ばかり…

倒れた街灯があちこちに…

…

タッタッタッ…タッタッタッ…

俺の視線はまっすぐ前…

体は全力で走り続ける…

…

ガガガガッ!!

後ろから黒い鎧が迫り…

青い光の線が次々と俺に向かう…

…

ガクッ……

俺の体が道の真ん中に倒れ…

手が足に伸び…

新しくできた穴に触れる…

血が徐々に地面を染め…

……

コツ……コツ……

「褒めてやるよ、虫けら!」黒い鎧が俺に近づき、鼻で笑う

「他のクズどもよりは、少しは度胸があるようだな」

…

ずる……ずる……

手が前に伸び…

背中を曲げ…

目が細まる…

…

ブンッ――!

「だが残念だな、虫けら!」黒い鎧が俺の足に槍を突き刺す

…

ぎゃあああっ!!

手から力が抜け…

体が動かなくなる…

視界がぼやける…

…

「もしお前が俺たちの仲間だったら…」黒い鎧が体を起こし、嘲る

「案外、使える犬くらいにはなれたかもしれないな」

…

すっ……

「だが運命は変えられない…」黒い鎧が槍を俺に向け、冷笑

「お嬢様のペットごときが…」

「せいぜい楽に死ねよ、虫けら」

………

キン……

火花が空間に飛び散り…

黄金の剣が槍に向かって飛ぶ…

馴染み深い黒髪が現れる…

…

ズサッ…

「貴様…」黒い鎧が人影を振り返り、吐き捨てる

「鉄の箱が何の用だ? 邪魔だぞ」

…

「失礼します!」少女が剣を黒い鎧に向ける

「でも、あの人をここで死なせるわけにはいきません!」

……

「ホシマ…さん…」俺の目が大きく見開かれる

……

パチン!

「そうか?」黒い鎧が指を鳴らし、嘲る

「自分の身も守りきれない鉄くずが…」

「助けるだと? 笑わせるな」

…

瓦礫から人影が現れ…

白い鎧の集団、槍を手に…

ホシマさんに向かって視線を…

…

シャ…シャッ!

「じゃあ…」ホシマさんが両手に剣を構える

「みんなまとめて相手します!」

………

キン!カン!キン!

火花があちこちに散り…

槍が次々とホシマさんに向かう…

双剣が空中で回転し…

あらゆる方向から防ぐ…

…

ずる……ずる……

「ホシマさん…」俺が軍勢に手を伸ばす

「お願い…逃げて…」

…

カツ……カツ……

「お前があれを哀れむのか?」黒い鎧が俺の前に立ち、嘲笑

「虫けら風情に何ができる?」

「ただの重荷だ…弱い、哀れな虫けらめ…」

…

ずる……ずる……

「たとえそうでも…」俺が前に体を伸ばす

「無駄でも…役に立たなくても…」

「せめて…誰かを巻き込まない…」

………

キン……

「じゃあチャンスをやろう!」槍が俺の前に突き出され、黒い鎧が嗤う

「これを掴め…そしたら彼女を助けられるかもな」

…

「…………」俺が槍に手を伸ばす

…

「だがな…」黒い鎧が頭を上げ、傲慢に

「人間はお前たち、触れた瞬間に自滅する」

「あるいは狂って周りを壊すだけだ」

…

「それでも…」俺が槍に手を伸ばす

「目の前の人を救えるなら…」

「狂ったとしても…」

…

きゅっ!

「ここで重荷になるよりマシだ!」手が槍を掴む

……

霧が目の前に広がり…

一つの人影が近づき…

囁きが響く…

…

「まだ早いんじゃないか、ガキ?」

「この体じゃ、まだ大したことできないぞ!」

…

「まあいい、一回だけやってやる」

…

「だが次からは…

「…自分で動けよ」

……………………………

ドォォン!!

光が俺の体を包み…

軍勢が吹き飛ばされ…

黒い鎧が後退…

…

ビリビリ……ビリビリ……

電気が体を走り…

傷が徐々に癒えていく…

……

「何が…起きた…」白い鎧が俺を見る

…

ゴッ!

俺の体に感覚が戻り…

目の前に…

白い鎧が吹き飛ばされる…

…

「何だこりゃ?」一人の白い鎧が後退

…

「怖いことなんてない!」もう一人が俺を指す

「一人だけだ!」

「突っ込んで倒せばいい!」

…

シュッ!

いつの間にか…

俺の体が敵に向かい…

槍を振り、目の前の敵を突く…

…

ドン!ガン!ゴッ!

地面が次々と抉られ…

壁に敵の形が刻まれ…

白い鎧があちこちに飛ぶ…

……

ギュッ…

「こんな…ありえない…」黒い鎧が拳を握り、歯を食いしばる

「どうやってお前が…!」

「虫けらがあれの武器を振るうなんて! ふざけるな!」

…

カン!

「もう明らかだろう?」ホシマが黒い鎧に斬りかかる

…

「何を言ってる、鉄の箱!」黒い鎧がホシマに顔を近づけ、嘲る

……

俺の視線が向き…

ホシマさんに注がれ…

槍が高く掲げられる…

……

「君も分かってるはず…」ホシマの目が細まる

「…この槍を使えるのは誰か…」

…

ギン!

「ふざけるな!」黒い鎧が体を伸ばし、ホシマを押し返す

「虫けらがあの人と関係あるわけないだろう!」

…

「どけ!」黒い鎧が手を振る

「俺が自分で確かめてやる!」

…

「どうぞ!」ホシマが素早く身を引く

…

ブンッ!

槍がホシマを横切り…

黒い鎧に向かって突き進む…

……

ドガァン!

バキ…バキッ…

煙が激しく上がり…

雷が四方に散り…

土石が飛び散り…

地面に一本の直線が…

コンクリートを貫き…

下の土が露わに…

…

ぎしっ……

「貴様…まさか…」黒い鎧が立ち上がろうとし、震える声で

「そんなはずは…」

「あの方に…子孫など…」

「もう誰も…」

…

がしゃ……がしゃ……

「教えてくれ…」黒い鎧が俺たちに近づき、苛立つ

「お前は何者だ…何を知ってる…」

……

ウォォォォ……

遠くから音が響き…

巨大な体が海面から浮上…

…

「くそ…」黒い鎧が俺を睨み、吐き捨てる

「次は…絶対に…逃がさないぞ、虫けら…」

…

タタタタッ…

黒い鎧の姿が闇に溶けていく

………………………………………………………………………………………………………………

朝日がすべてを照らす中…

海面が朝焼けに輝き…

…

俺の体は固まったように…

喉から言葉が出ず…

全身に激しい感覚が走る…

…

どさっ!

体が地面に倒れ…

指一本動かせず…

まぶたがゆっくり閉じる…

…

コツ……コツ……

「どうかお休みください、トガミ様」ホシマさんの足音が近づく

「残りはすべて私にお任せを!」

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