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静時の流れ - 潮騒の誓約  作者: Minateru
残響の果てに

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5/35

夜明けの地.

はぁ…はぁ…

崩れた家々の間……

崩れ落ちた壁の上……

ドォン!…ドォン!…

周囲に立ち込める煙……

道の周りに土が飛び散り……

黄金の炎が夜の闇に閃く……

ドタ…ドタ…ドタッ…

遠くから小さな影たちが……

光の当たる場所へ駆け寄る……

「ハル…もう少し急いで……」レンが私を振り返る

「分かってるよ…今がんばってる……」私は必死に前を向く

………

光の当たる場所……

人々が列をなしてバスを待つ……

青い服を着た人たち……

反射テープが体に巻かれ……

人ごみを誘導する……

バタン…

バスのドアがゆっくり閉まる……

女性が小さな棒に寄りかかり休む……

スタッフたちが次々と位置を変える……

「残りは私たちに任せてください!」青い服の人が私たちを見て微笑む

すっ…

「さあ、坊や……」青い服の少女が少年に手を差し出す

「私たちも行きましょう!」

「でも…お母さんが……」少年の目が歪み、バスの方を見る

「大丈夫よ……」少女が目を丸くして少年を見る

「お母さんは平気だから!」

「一緒に乗ろう?」

きゅっ…

「う…うん……」少年が軽く頷き、少女に手を伸ばす

ゴロ…

徐々にバスが去っていく……

母子の影と共に……

……………

「これで大丈夫かな?」レンが額に手を当て、バスを見る

「うん…そうであってほしい……」私は軽く頷く

「でも本当に運が悪いよな!」レンが人ごみを振り返る

「この調子じゃ、俺たちの番なんてまだまだだぞ!」

「仕方ないじゃん!」シノミが目を細めて私を見る

「誰かさんが余計なことに首突っ込んだせいで!」

「ごめんって……」私は目を細めてシノミを見る

きゅ……

「でも……」シノミが近づいて私の腕を掴む

「私、その性格全然嫌いじゃないよ!」シノミの唇に軽い笑みが浮かぶ

……

きょろきょろ…きょろきょろ…

「あいつどこだ?」レンが首を回し、ぶつぶつ言う

「何してるの、レン?」私は軽く目を細めて見る

「いや…ネネを探してるだけ……」レンが周囲を何度も見回す

「もしかして…あの子……」シノミが目を凝らす

ひらひら…

「そんなわけないだろ!」レンが空中で手を振る

「君は知らないだけだよ……」

「爆発が起きた瞬間、ネネが俺とケイを引っ張って逃げたんだ。」レンが軽く腰に手を当てる

「それに、君たちが見当たらないって大騒ぎして……」

「それに……」レンが目を細め、頭を下げる

「ネネが俺を蹴って『探してこい』ってさ!」

「あれは……」私は口を歪めて笑い、目を細めてレンを見る

「確かに…大変だったね……」シノミが軽く目を閉じる

ふぅ…

「ゴキブリ一匹でさえパニックになるんだから!」レンが背中を伸ばし、目を閉じる

「まさかあいつが外に出るわけないだろ!」

………

フン……フン……

一つの影が突然近づいてくる……

レンの背後にぴったりと……

拳を強く握り……

「え…レン……」私は目を細めてレンを見、軽く後ろを指差す

「俺思うんだけど…誰にだって弱点はあるよな……」

「小林さん……」シノミが顔を青ざめてレンを見る

「どうせ…あの子も君を…かなり助けてくれたでしょ……」

「思ってるほど多くないよ!」レンが首を振る

「ハルと勉強するのとあいつと勉強するのを比べたら……」

「冷たい水と真夏の熱湯みたいなもんだよ……」

ゴン!

「…」石若さんがレンの頭を強く叩く

あっ!

「痛っ!」レンが頭に手を当てる

「誰だよ、いきなり頭叩くの!?」レンが振り返って探す

「ごめんね!」石若さんが軽く手を口に当て、レンを横目で見る

「この水、ちょっと冷たすぎたかな……」

「もしかして普段の宿題が少なすぎる?」ネネが背を向けてレンを見る

「ご…ごめん……」レンが顔を下げ、軽く咳払い

「それでこそよ!」ネネが軽く微笑み、私を振り返る

「それに君たちも!」石若さんが私たちを振り返る

「夜中にどこ行ってたのよ!?」

「俺たちは…その……」私はシノミを振り返る

「ただ……」シノミが軽く手を絡める

はぁ…

「でも次からは時間を選んで!」石若さんが軽く首を振り、腰に手を当てる

「ガス漏れしてる最中に遊び歩けるなんて!」

「ガス漏れ?」私は首を傾けて石若さんを見る

「そうよ。」石若さんが軽く頷く

「みんなそう言ってるわ。」

………

ドォン……

遠くから黄金の炎が輝く……

街の方から煙の柱が上がる……

すっ…

「ほら、見て?」石若さんが軽く煙の柱を指差し、私たちを見る

……

「石若さん……」私が手を伸ばす

「実はそうじゃないんです……」

「本当は……」

きゅっ…

シノミの両手が突然私の手を強く握る……

頭が腕に寄りかかり……

軽い震えが指先に伝わる……

……

「続きを言って。」石若さんが首を傾けて私を見る

「私に知られてはいけないことでもあるの?」

「あ、いえ……」私は素早く首を振る

「ただの俺たちだけの話ですよ。」

……

ははっ…ははっ…

「ネネ、君って本当に単純だな?」レンが腹を抱えて笑う

「言われたことすぐ信じるんだから!」

「その言葉、君の口から聞きたくないわ!」石若さんが眉を寄せてレンを見る

「じゃあ言ってみろよ……」石若さんが腰に手を当て

「私より知ってるって何があるの?」

「よく聞けよ!」レンが胸に手を当て、口に笑みを浮かべる

「これ、一回しか言わないからな!」

「聞いてくれ……」

むぐっ…んむっ…むーっ…んん…!

私の体が突然飛び出し……

無意識にレンの口を塞ぐ……

「いきなり何だよハル!?」レンが私の手を掴む

「この話、言わないでくれない?」私は頭を近づけ、軽く囁く

「は?」レンが首を傾ける

「なんで俺がそうしなきゃいけない?」

「ネネに知られたって何が悪い?」

すっ…

「もし言ったら……」私はレンの肩に腕をかけ、軽く囁く

「石若さんがさっきの話も全部知っちゃうと思わない?」

ふるっ…

「確かに……」レンの体が軽く震える

「知ったら何されるか分からないよな!」

「二人で何話してるの?」ネネが私たちに視線を向ける

へへ…

「ただ…さっきの話だけ……」私は軽く振り返って石若さんを見る

「ガス漏れの真ん中を歩くなんて、結構怖いよな、レン?」私の視線がレンに向く

「そ…そうだよ…ハル……」レンが目を細めて私を見る

「運が良かっただけだよ…何もなくて……」

ん……?

「君たち…なんか…変ね……」石若さんが軽く顎に手を当てる

「シノミちゃん、何か知ってる?」石若さんの視線がシノミに向く

「何もないよ……」シノミが顔を逸らす

「ただの…些細なことだけ……」

ふーん……

「また私を仲間外れにしてるの…?」

「どうせ…遅かれ早かれ分かるわよ……」

「ただの君の想像だよ。」私はゆっくりシノミに近づき、唇を歪めて笑う

「誰も君に隠してるものなんてないよ!」

きゅ…きゅ…

「ありがとう……」シノミが私の胸に顔を埋め、軽く服を引く

……

「その時が来たら…全部教えてあげる……」シノミの唇が軽く動く

……

「何て言った?」私はシノミを振り返る

「何でもない!」シノミが軽く首を振る

「ただの独り言!」

………………………………………………….

コツ…コツ…

道の奥から……

夜の闇に包まれて……

一つの影が突然現れる……

黒光りする鎧、青いライン……

すっ…

「ねえ…みんな……」石若さんの目が大きく見開かれ、軽く道の奥を指差す

「あれ…何……?」

「何だあれ?」レンが首を傾ける

「支援ロボットか?」

「…」私の目が大きく見開かれる

……

ピリ……

槍の穂先が闇の中に現れる……

私たちのいる人ごみに向かって……

「やめて……」シノミが軽く唇を動かし、私に密着する

「そんなことしなくていいのに……」

ズンッ!

私の体が突然前へ飛び出す……

黒い鎧の者をすり抜け……

自分に向けられた槍を無視して……

……

「ハル……」シノミが目を丸くし、軽く唇を動かす

……

でも…

黒い鎧の者の視線は変わらず……

槍をシノミに向けたまま……

ゴッ!!

道端の石を……

全力で黒い鎧の者に投げつける……

石がヘルメットに直撃……

「来れるもんなら来てみろ!」私は手を口に当て、目を大きく見開く

「弱虫の卑怯者!」

「闇に隠れてるだけのヤツ!」

カッ…

「望み通りだ、虫けら!」黒い鎧の者が私を振り返る

………………………………………………………………………………………………………………

夜の闇に沈んだ街……

周囲に残るのは崩れた校舎の破片……

あちこちに倒れた街灯……

タッタッタッ…タッタッタッ…

私の視線がまっすぐ前へ……

体は全力で駆け続ける……

ガガガガッ!!

黒い鎧の者が後ろから迫る……

青い光の筋が連続して私に向かう……

ガクッ……

私の体が今、道の真ん中に倒れる……

手が足に伸び……

新しくできた穴に触れる……

血の滴が地面を染めていく……

……

コツ……コツ……

「褒めてやるよ、虫けら!」黒い鎧の者が私に近づく

「他の奴らよりは、少しは度胸がある。」

ずる……ずる……

私の手が前へ伸び……

背中が曲がり……

目が歪む……

ブンッ――!

「だが残念だな!」黒い鎧の者が私の足を突き刺す

ぎゃあああっ!!

私の手から力が抜け……

体が動かなくなる……

視界がぼやける……

「もしお前が俺たちの仲間だったら……」黒い鎧の者が体を伸ばす

「案外気が合うかもしれないな。」

すっ……

「だが来るものは来る……」黒い鎧の者が槍を私に向ける

「お嬢様のペットだからな……」

「少しは楽に死なせてやる……」

………

キン……

火花が空間に広がる……

黄金の剣が槍に向かって飛ぶ……

馴染みの黒髪が現れる……

ズサッ…

「お前……」黒い鎧の者が影の方を見る

「鉄クズみたいなのがここで何してる?」

「申し訳ありません!」少女が軽く剣を黒い鎧の者に向ける

「でも、あの人をここで死なせるわけにはいきません!」

……

「星真…さん……」私の目が大きく見開かれる

……

パチン!

「そうか?」黒い鎧の者が指を鳴らす

「自分の身も守れないのに……」

「助ける…と思うのか?」

瓦礫の中から影たちが現れる……

白い鎧、槍を手に……

視線を星真さんに向ける……

シャ…シャッ!

「だったら…」星真さんが両手に剣を構える

「全員相手してあげるわ!」

………

キン!カン!キン!

火花があちこちに散る……

槍が連続して星真さんに向かう……

双剣が空間を回り……

あらゆる方向から防ぐ……

ずる……ずる……

「星真さん……」私が軍団に向かって手を伸ばす

「お願い…逃げて……」

カツ……カツ……

「あれを哀れむのか?」黒い鎧の者が私の前に立つ

「お前自身が何もできないくせに?」

「お前はただの重荷…弱い虫けらだ……」

ずる……ずる……


「たとえそうでも……」私が前へ体を伸ばす

「俺は…がんばる…無駄でも…役に立たなくても……」

「せめて…誰かを巻き込まないように……」

………

キン……

「だったら一つチャンスをやる!」槍が私の前に突き出される

「これを掴め…そうすれば彼女を助けられる……」

「…」私が軽く槍に手を伸ばす

「だが……」黒い鎧の者が頭を上げる

「人間のお前が触れた瞬間、自滅する。」

「または狂って、周囲をすべて壊す。」

「それでも……」私が槍に手を伸ばす

「目の前の人を救えるなら……」

「狂ったっていい……」

きゅっ!

「ここで重荷になるよりマシだ!」私の手が槍を掴む

……

霧が目の前に広がる……

一つの影が近づき……

囁きが響く……

「まだ早いんじゃないか、ガキ?」

「この体じゃ、まだ何もできないぞ!」

….

「まあいい、一回だけやってやる。」

「だが、次からは……

「……自分で動けよ。」

……………………………

ドォォン!!

光のオーラが私の体を包む……

軍団が押し戻される……

黒い鎧の者が後ずさる……

ビリビリ……ビリビリ……

電流が体を走る……

傷が徐々に癒えていく……

……

「何が…起きた……」白い鎧の者が私を見る

ゴッ!

私の体に感覚がなくなる……

目の前に……

白い鎧の者が吹き飛ぶ……

「何だこれは?」一人の白い鎧が後ずさる

「怖いものなんてない!」別の者が私を指差す

「奴は一人だ!」

「突っ込んで倒せばいい!」

シュッ!

いつの間にか……

私の体が敵に向かう……

槍を振り、目の前の敵を突く……

ドン!ガン!ゴッ!

地面が連続してえぐられる……

壁に敵の形が刻まれる……

白い鎧の影たちが四方に飛び散る……

……

ギュッ…

「こんな…ありえない……」黒い鎧の者が拳を握る

「どうして貴様がそんなことができる!」

「あの者の武器を虫けらが使うなんて!」

カン!

「分かってるでしょ?」星真さんが黒い鎧の者を攻撃する

「何を言ってる、鉄クズ!」黒い鎧の者が星真さんに顔を近づける

……

私の視線が突然回る……

星真さんに注目……

槍が高く掲げられる……

……

「君も知ってるはず……」星真さんの目が細まる

「……あの槍を使えるのは誰か……」

ギン!

「ふざけるな!」黒い鎧の者が体を伸ばし、星真さんを押し返す

「虫けらがあの人に関係あるわけない!」

「どけ!」黒い鎧の者が手を振る

「俺が自分で確かめてやる!」

「どうぞ!」星真さんが素早く避ける

ブンッ!

槍が星真さんを横切る……

黒い鎧の者に向かって……

……

ドガァン!

バキ…バキッ…

煙が激しく立ち上る……

雷が四方に広がる……

土石が乱れ飛び……

地面にまっすぐな線が現れる……

コンクリートを貫き……

下の土が露わになる……

ぎしっ……

「お前…まさか……」黒い鎧の者が立ち上がろうとする

「そんなはずない……」

「あの方に…子孫など……」

「もう…誰もいないはず……」

がしゃ……がしゃ……

「教えてくれ……」黒い鎧の者が私たちに近づく

「お前は何者だ…何を知ってる……」

……

ウォォォォ……

遠くから音が響く……

巨大な体が海面から現れる……

「くそ……」黒い鎧の者が私をまっすぐ見つめる

「次は…絶対に…逃がさない……」

タタタタッ…

黒い鎧の者の影が闇に溶ける

………………………………………………………………………………………………………………

朝日がすべてを照らす下……

海面が朝焼けに輝く……

私の体が今、固まる……

喉から声が出ない……

全身に激しい感覚が走る……

どさっ!

体が地面に倒れる……

指一本動かせない……

まぶたがゆっくり閉じる……

コツ……コツ……

「休んでください、十神様。」星真さんの足音が近づく

「残りはすべて私に任せて!」

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