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どうでも良い相手

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

刹那的な生き方をしています。

「貴方様とは真逆の生き方をしてるのですよ。私は」

女はそう言って、血刀片手に此方を見た。嬉々としているようで静謐な、ただ静かなる黒がふたつ、そこにはあった。


誰とも組んだ事がない。ただ一人で戦地に赴き、成果を上げる、そんな女と出会った。彼女はただ嫋やかな笑みを浮かべ、丁寧な口調で、時折冗談を混ぜながら話した。外向的な性格なのだと思わせる人物だった。けれども一度その場に赴くと、見るも鮮やかな手つきで、屍を積上げて見せた。圧倒的なまでな強さを誇った。

けれども、二度、彼女に相対した時、彼女は少しだけ挙動不審になっていた。前までの軽やかな口振りは也を潜め、返答一つとっても苦しげに口を開く。この間と同一人物とはとても思えなかった。

「初対面の時には外向的かと思ったが、意外とそんな事はないのだな」

そう言うと、女は酷く傷付いた顔を浮かべて、顔に影を作った。それからまた躊躇った様に重く重く口を開く。

「貴方様とは初対面ではないのです。もう二度と会うことのない、他人ではないのです。気を遣うのは当然で御座いましょう?」

彼女はただ落ち着いた口調でそう言った。その後、時間の許す限り話をした。何故この間のように話さないのかと。何故今日はそんなに苦しげなのかと。女はその質問に、一つ一つ丁寧に答えた。

二度も三度も顔を合わせる分、貴方様と私は親しくなっていきます。勿論、好感度も比例して上がって行きます。その好感度を下げたくは無いのだと。その印象は守るべきものだと。

「嫌われたって構わないだろう? そうして守るべきものを浮き彫りに出来る」

「愛想が良いのは、上手い人間関係を構築するのには、非常に大切な事で御座いますわ。私は守るべきものは少ない方が良い。物事全てがどうでも良くなれば、私は好きに振る舞えます。多少の失敗とて、もう二度と会うことはないと思えば多少の冗談だって言えてしまう。ですから私は一人が良いのです」

そうして静かにこう言った。『貴方様とは真逆の生き様をしている』のだと。


それから彼女と別れて数ヶ月後、彼女に相方が出来た。けれども彼女は以前と違い、話の進め方が上手くなっていた。

「成長したな」

「どうでも良い相手に出会えましたから」

筋金入りのコミュ障なんで、第一印象と第二印象が天と地程の差があります。

どう二度と会わない相手には、もう既に捨て身です。

嫌われたって構わないから、好きに話します。

テンション高くても、別に構いません。

だってもう二度と会わないから。


でもずっと寄り添う相手だとそうは行かないんですよ。

印象を保つために、色んな事を考えます。

全てが守りに入ります。

やはり守るべきものは一つで良い。


今日はそんな子の話です。

本当はもっと別の話になる予定だったので、忘れなければまた書きます。


一人で泣いてる時に『本当に駄目な奴だな』って言われる話。

ストンと心に落ちて、好きに生きる話。

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