2話領主
「ねぇねぇ聞いた?あの思春期趣味のクリスティアン様が今日カリン村に来るんだって。誰か攫われちゃうかもね。」
俺は父が奮発して買った教科書に肘を置いて欠伸をする。
「リアムは顔がいいから気に入られるかもね。ハハハ」
昔から変わらず図太いエマはそう言って俺をからかった。
「俺は多分大丈夫さ、多分ルーみたいな小さい子が好みだと思うよ」
「やめてよ。リアム。」
「なら双子のジャックも危ないと思わないか?ルーとジャックは似てるぜ?」
少し気の弱いルー。ジャックはルーと似ているし確かになとダンに同意した。
「その点ダンはありえないな。僕たちよりかなり大きいじゃないか。」
俺たちが150ぐらいなのに対してダンは160はある。ちなみにルーは140くらいだ。
「そろそろ勉強はやめにしようぜ!外でチャンバラごっこしよう」
「ダンはいつもそればっかりじゃない。私たち女は不利なのよ。」
そんなこんなで結局チャンバラごっこになり、エマが総勝ちした。
夜になり領主のために祝賀会が開かれた。
俺は村長のエイダンに付きそい領主に挨拶をしに行った。
「久しぶりだ。エイダン、横にいる綺麗な黒髪の子はお前の息子か?」
「はい。そうです。リアムと言います。」
「こんばんは。クリスティアン様。エイダンの息子リアムです。」
「偉く行儀のいいこだね。エイダン、リアム…か、気に入った。」
「まさか、リアムを屋敷に連れていくつもりですか?!この子は今兵士学校に向けて勉強しているんです!どうかご再考を…。」
クリスティアン様は50ぐらいのイケおじだった。
「15の成人の儀式の頃には家に帰す。よし、リアム、着いてきなさい。
みな、帰るぞ早く馬車を準備しろ!」
「え。あ、あの、俺はどうなるんですか…?」
クリスティアン様に腕を引っ張られ無理やり馬車に乗せられた。まさか自分が攫われるとは…
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性的な行為(r15)、苦手な方は3話まで飛ばしてください。
主人公が10~15歳のエピソードです。
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「あ、あの、クリスティアン様…?」
クリスティアンが俺の真横に座り馬車の扉がしまった瞬間から顔を近ずけてきた。
「大丈夫だよ。なんにも怖くないからね。」
ぺろ
「っ…」
俺は首筋を舐められて背筋が凍った。
「可愛いねぇ。リアム」
「…」
結局舐めたり触られたり、トラウマレベルのことをさせられた。
俺は屋敷の豪勢な部屋に入れられた。夜な夜なクリスティアンが来ることがあり無理触らされてその後は1人しょぼくれていた。。結局素朴な幸せを失った俺はまたエマたちと会う前と同じように全てのことに興味が無くなった。
11の時に夢精で精通を迎え、なんとも虚しい気持になった。
朝下着がべちょべちょで少し戸惑った。その日の夜クリスティアンに報告が行ったのか精通の説明を長々とされ、俺の息子にも手を出してくるようになった。
すげえよクリスティアン。多様性はいいが犯罪はやめろ。
ケツは守ったが童貞はクリスティアンが少年少女のまぐわいが見たいという理由で12の時ティナという美少女で捨てた。男の本能には抗えず、ことを終えたあとはものすごい罪悪感と後悔で最悪の夜だった。
初めてが美少女だったのは感謝しないとな。
クリスティアンが自室に戻りティナと2人きりになると、俺のナイーブな気持ちに気づいたのかティナは言った。
「そんなに気にすることないよ」
「でも俺は気にするんだ。酷くして本当にごめん…」
「どうせなら初めてはリアムみたいな優しくて同じぐらいの子がよかったよ。」
ティナはクリスティアンに無理やりされたのだろうか。俺はどこかティナを憐れんだ。
憐れむほど俺はティナと大差ないっていうのに。
生まれてきてからずっとどこか現実味がなく、映画を見ているように気分だった。初めて俺は鼓動を感じた。ティナが初恋だ。
ティナは7歳からこの屋敷に連れられたらしい。今年14になる彼女は屋敷の中は自由に動くことが出来、同じような子供たちと庭で沢山遊んでいるらしい。
クリスティアンが用意した暇つぶしの道具は面白いものが多いという。俺は到底そこまで前向きに慣れず日々人形のように寝たきり生活をしていた。時々ティナと喋るだけだ。
13になると、既に身長も170を超え、クリスティアンの趣味に合わなくなったのか俺の部屋に来ること滅多にはなくなった。14の冬俺はついに屋敷から開放された。身長は180をすぎたあたりから少しずつしか伸びなくなった。髪は腰くらいまで伸びており、髪をゆってまとめるのが俺のスタイルだ。身長はエイダンが185くらいで、平均ちょい上なので、まだ身長の止まっていない俺は恐らく長身だろう。
イケメンで長身とか俺、将来有望じゃね。
馬車に揺られカリン村で降りる。カリン村はあまり昔と変わっておらず、感化されて涙が出そうになった。