平成23年3月18日(金)
本日は、昨日と同じ任務。
しかし被災者の姿を見つけることができずに午前の捜索は空振りに終わってしまった。
午後は海面状況が悪化し、任務自体取りやめ。
1600頃抜錨し出港したが、別のポイントで投錨するという予定も取りやめとなり、このまま夜航海となる模様。
それにしても機関士がおかしい。
機関長からの指示で造水装置を止めることになったにも関わらず、それが理解できていなかったり、海面の状況から2次フィルターの差圧がすぐに規定値を越えてしまうことを説明しても自分の固定観念のようなものに妄執して聞いてくれなかったり、その説明した内容自体を忘れていたり、不審な点が多い。
機械員長をはじめ、同じワッチの人間で心配してしまうほどであった。
しかしその自身の固定観念を語る際に(非常に強い口調なのだが)、下の者の前でしか話せないところをみると、なかなか確信犯のような気がして好きになれない。
機関長も何か、かかわり合いになりたくない雰囲気を匂わせているし、所詮はもう船を下りる人間 だからということなのだろう。
なので僕も関わらないよう気をつけようと思う。
しかし、今日は少し声を荒げちゃったんだよなぁ。気をつけなければ・・。
やることがなくなってきたせいか、だんだんダレてきたような気がする。
しかし、遺体捜索は長期戦になりそうだし、気を張っていても疲れるだけだと思うので気楽に行こう。そして、その時が来たら頑張ることにしよう。
そういえば、護衛艦に救助された人が、艦内で書いたという手紙がファックスで配布されて掲示されていた。どうやら保育園か幼稚園の先生で、園児とともに救出されたらしい。お礼の手紙と一緒に園児が書いたと思われる絵もあった。
だめだなぁ、まともに読もうとするとどうしても涙が出てきてしまう。
本当に大変だったんだろうなぁ・・。
(注1)
機関士は陸上部隊への転勤を控えていた。