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平成23年3月24日(木)



 本日は0430起床で、すぐに出港し石巻港沖に向かった。

 そこで投錨する掃海艇Sと合流するためだ。


 1時間ほどで現場着。

 すぐにS処分員らによる潜水調査が行われた。とはいえ僕は機械員長に命じられて、艦橋用の減軸運転標準表や副直士官の申し次ぎ表などを作成していたから直接の関わりはなかった。


 話によれば、右軸は漁網を軸に巻いていたとのこと。

 網にはブイがくっついており、回転にあわせてそれが船体をたたいていたらしい。ワイヤーを巻いたと勘違いされたのは、その音によるものだった。

 そのほか100キロの錘もついていたらしい。そしてなんと、石巻沖投錨する際に左軸にも根付きブイを軸に巻いていたそうだ。


 0830頃、潜水調査終了。

 すぐに減速機とCPP装置の試運転が行われ、異常がないことが確認された。間を置かずに出港し、親元へ帰ることになった取手士長を作業艇で護衛艦Kに移送(ヘリで仙台駐屯地→陸自バス便で市ヶ谷というルート)し、すぐに自艦Wは捜索救難任務に戻った。


 正直、修理のために横須賀に帰れるかも・・・などと思ってしまったので、この顛末には正直やる気をなくした。しかも母港に戻っても短期間しかいられないなどの噂もあったせいで、一気に絶望の淵に。午前中はほとんど心は闇色に染まっていたと思う。世が世ならダースベイダーにだってなれそうな勢いだった。


 しかし1300に艦内で賞詞 ((注1))の授与式があり、その際に艦長からねぎらいの言葉があったことなどから、一応鎮静化した。昼寝をしたのも落ち着けた要因だったかもしれない。そうだ、上も多少なり下の人間の苦労がわかっているのだから、横須賀で休息が取れないことなどないだろうと。そう思うことにした。


 それにいつもの任務行動ではなく、災害派遣なのだ。

 被災者のことを思えばあまり不謹慎な考えも自重しなくては。入港日はどうやら28日の朝になりそうだ。一時とはいえ出口も見え始めた。何とか入港まで頑張りたいものだ。


 そして本日の食事。

 昼はパン耳のピザと豚のしゃぶしゃぶ。夕食はラーメン&あんかけチャーハン。一緒にでたポカリがすんごく美味しかった。次の出港には粉末ポカリを持っていくことにする。なるほど末期状態だ。


 しかし、それでも調理員は頑張っていると思う。

 限られた食材を使って、なにかしらの工夫がなされているからだ。しかし横須賀に入ったら僕は壱六屋 ((注2))のラーメンとバーガーキング ((注3))のハンバーガーを必ず食べにいく。あと寿司も食いにいく。




(注1)

 業務等において功績のあった隊員個人、またはその部隊を表彰すること。


(注2)

 横須賀中央にあった家系ラーメン店。僕はこの店の塩豚骨ラーメンが大好きだった。


(注3)

 肉のうまみがギュッと詰まったでっかいハンバーガーが食べられる店。僕はこの店のバーガーとオニオンリングをこよなく愛している。

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