登場人物と登場艦艇
【登場人物】
僕(3等海曹)
この日記の書き手。20代後半、海上自衛隊の某艦Wに乗り組んでいる。家族構成は妻と息子。趣味はアニメを見ることと、飽きない程度に文字を書くこと。機関科の機械員であるが、機械はさほど好きではない。
鏑木(3等海曹)
僕と同じくWに乗り組む機関科員。30代前半。僕より年上で入隊も先だが、3曹昇任は後という微妙な関係の人物。底抜けに明るいが、仕事はあまり好きではない。
出歯(3等海曹)
僕と同じくWに乗り組む機関科員。40代前半。3分隊機関科の先任3曹だが、年齢的にあまり名誉なことではない。名前の通り出っ歯が愛くるしいオッサンだが、お風呂があまり好きではない。
機関長(1等海尉)
Wの機関長兼3分隊長。艦内の機関等を維持管理する部署としての機関科と、機関科に配置される乗員の生活規律を管理する3分隊の一番偉い人。たたき上げの苦労人だが、本人の意に反してなかなか自宅のある佐世保へ帰れない。
機関士(3等海尉)
Wの機関士兼3分隊士。基本的に機関長の補佐をする役職にある人。もうじき陸上部隊への転勤を控えているためか、やることなすこと上の空。こちらもたたき上げの人物だが、部下からの信頼はそれほどではない。
機械員長(1等海曹)
Wの主機や発電機の整備を担当する機械員達のまとめ役。見ていないようで見ている油断ならないベテラン海曹。部下からの信頼は厚いが、奥さんには全く頭が上がらない。
取手(海士長)
W機関科の海士長。車いじりが大好きで、知識と経験が侮れない。
西(海士長)
W機関科の海士長。要領は良いが、仕事の出来が良いかと言えばそうではない。
旭(海士長)
W機関科の海士長。幸薄そうな顔だが、本当に幸薄いかは分からない。
明日田(3等海曹)
W機関科の3等海曹。機関科はエンジン専門の機械員、電機装置専門の電機員、艦内工作やダメージコントロール専門の応急工作員の3グループに分かれており、彼は電機員である。機転の利く若手だが、やや落ち着きがない。
富田林(海士長)
W航海科の海士長。飄々としていて常に冗談しか言わないが、その本心は誰にも分からない。
【登場艦艇】
補助艦艇W
詳しい艦種は明示しないが、恐らくあんまりメジャーではない。僕が当時に乗り組んでいた2000トン級補助艦艇である。
補助艦艇N
Wと同じ群に所属する僚艦。当時はそれなりの新鋭艦だった。
護衛艦T
Wが揚収したご遺体を引き渡した護衛艦。震災当初、被災地へ急行し取り残された幼稚園児などを救助したことで有名。
護衛艦A
Wと共に宮戸島への救援物資輸送任務を実施した。
掃海艇S
漂流する索や網をスクリューに巻き込んで行動不能になった艦艇の救助をしつつ、被災者の捜索救難でも活躍した古強者。
護衛艦K
ヘリコプター搭載型護衛艦として、また、担任地域の司令塔として付近で活動する艦艇への連絡や輸送などの任務を担っていた。
補給艦T
Wへ生糧品を補給してくれた。