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  作者: きんぐ
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始まり

少し進みます。

 僕は人の名前を覚えるのが極端に苦手だ。視力が悪いのに普段裸眼で過ごしているから自分の周りしか見えていないのかもしれない。

 中学の頃、僕は小学校時代の失恋のせいで、恋をしようとも、彼女が欲しいとも思わなくなっていた。さらに僕は人の名前を覚えるのがとても苦手なので、クラスメートでもほとんど話す機会のない人の名前は意識しないと覚えられないし、まず覚えようともしない。

実は僕の好きな人は、同じ中学校に通っていた。しかし彼女とは一度も同じクラスになったことがない。たまたま高校で好きになった女子が同じ中学校に通っていたというだけだ。

僕は高校入学を機に失恋のショックというか、告白しても何も無かったかのような態度で卒業まで無視され続けた虚しさをついに乗り越えた。だから中学時代のクラスメートでもない女子の名前を覚えていないのは普通だ。

好きになったきっかけはクラブ活動だった。男子と女子で練習日が分けられていたが同じ軽音楽部に入っていた。

ある大会の期間中は男子と女子で混ざって練習しても良くて、その大会が終わったらまた分かれて練習する。その時、なんとなくではあるが確実に、心にぽっかり穴が空いたような感じがした。大切なものは、普段の健康が病気や怪我をして初めて昨日までの自分がどれだけ幸福であったのか気づくように、いなくなってからそれが大切なものだったことに、自分にとって必要な人だったことに気づくものなんだな、と思った。

今あるものの大切さにも気づけるといいなって思います。

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