第10話 ステータス
案内された場所は少し豪華な応接室だった。
高そうな壺や絵画、家具などが置かれていた。
「それでは、お食事をご用意致しますので少々お待ちくださいませ。」
そういうと店員は部屋を出て行った。
後から気づいたのだがこの店はアーウェルの店と家が繋がっているようだ。
つまりはあの店員も侍従なのだろう。
それもここは住んでる家ではなく休んだり話し合いをしたりするために作られたらしい。
やはりアーウェルは大物だった。
少しすると先程の店員が食事を持ってきた。
この世界の基準はまだわからないがいい物を食べてるようだ。
何かの肉と野菜のサラダ。パンにデザートだった。
どれも食べたことのない味で少し驚いたがどれも美味しかった。
食べ終わって後はアーウェルを待つだけになった。そこで俺はガバメントに手を伸ばして色々といじってみた。
見た感じは前の世界で見たものと一緒。
召喚したガバメントは銀色だ。
その他は変わりはない、同じだった。
次に自分の事をもっと把握しなければいけないと思いスキルなどを確認することにした。
しかし、どうやって確認するのかわからない…やっぱり念じればいいのか?
[ステータス]と念じてみたら脳内にステータスが表示された。
[ステータス]
神崎葵
Lv2
男
人間
装備
ガバメント ×2
部屋着
クロックス
スキル
真名解放=自分の真名を用いて詠唱することで各種パラメーター上昇+a
しかし、詠唱内容によって変化
リロード=MPを消費することによって現在装備している銃の弾倉を補給することができる。
召喚魔法=MPを消費し物体、人物、生物を召喚できる。しかし召喚するには詠唱が必要であり不完成な詠唱では召喚できない。召喚するものによって消費MP、期間、回数が左右される。」
となっていた。
真名解放…というのは俺が死にそうになった時に死神の声が聞こえたあれか?
けどあれは俺は詠唱していないが死神のおかげで解放していたのか。
詠唱すればあのモードになれるらしい。
リロードはもうわかる。
召喚魔法というのは俺が死神に頼んだやつとは違うのか?レベルアップしたからかわったのか?わからないけどまだ使えないだろう。
とするともし戦いになったとしたら使えるのは真名解放とリロードだ。だが、真名解放がノーリスクで使えるはずもない。そしたらヌルゲーすぎる。なにかリスクがあると考えていいだろう。
だが武器はガバメント2つだ。リロードをあまり無闇に使っててはMPかすぐなくなる。
それにあまりガバメントは使いたくない。この世界に銃はない。あまり目立ちたくはないし必ずと言っていい、面倒ごとに巻き込まれる。だからなにか武器が欲しいな。後で買いに行くか…。ん?そういえば金は…
トントン
「葵様、アーウェルです。お待たせいたしました。」