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狩人の彼と獲物な私

作者: 明町黄緑

ある夏の日に人気のない校舎裏で偶然聞いた会話。

「クラスで一番浮いて孤立したあいつを骨抜きにしたらゲームのカセット二本やるよ」


多分声の主はゲーマー気味の加藤くんだろう。リアルでゲームをしようとでも思ったなんてところだろう。

というかそれは私じゃないか。


さてさて相手は誰だろう。

面倒なことになりそうだ。


「中々気難しそうだよな。愛想も愛嬌もないってたまに聞くし。でも受けてたつ」

嗚呼なんということだろう声の主は城山君。

明るく優しい良い人だけど姉か彼女がいそうな気がする。


結構目を惹かれていたけど随分残酷な遊戯あそびをするな。意外な一面を垣間見たな。

さぁ私はどうしよう憧れの人としばらくいれるし、あえて知らないふりをしようか。それとも冷笑で切り捨てようか。


悩んだ私を置き去りに会話はなおも続いてる。

「よくよく見れば綺麗なツラだしその手で磨いてやればいい」

おいこら私は鳥か何かか確かに彼は美容関係に詳しいらしいが言い様ひどすぎるだろう。


次の日悩んだ私の所に城山君がやってきた。

「ちょっといいなと思ってたんだ。付き合ってくれるかな?」

悩んだ私の答えは、

「経験ないから分からない。それは愉しいの?」

ぶっきらぼうだな、私は。

彼はうっすら微笑んで私の無垢であるしかなかったくちびるを奪い去った。

「へぇ、わりかし上玉じゃん。気付かなかった。その表情そそるなもっと乱れて俺だけに魅せて」

真っ白になった頭でようやく言えたのは、

「皆の目を欺いてたの?」

私はこの時の彼の笑顔は大人になっても忘れないだろう。

「当然。その方が生きやすい。愉しいこともやり易いしな俺から見れば君は不器用な子ウサギみたいなもんさ。」


同い年のお調子者だと思ってた彼は艶めいた大人の顔で笑った図書室の本棚の影で起きた攻防果たして勝者はいつ決まる?


加藤君はモブですwww


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