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03話 そろそろ我慢の限界です

ラスボス登場編。ジーク視点です。


※お気に入りありがとう御座います…!


カランカラン


酒場にしちゃ少し洒落た音が店内に響く。…もう来やがったか。

胡乱な表情で入り口を見やれば、そこには予想通り魔女―――いや、“巫女様”が突っ立っていた。


「もう!ジークさん、こんな所で油売ってたんですか!部下さん達が捜してますよっ。」


ウゼェ。


大体、“こんな所”たァ聞き捨てならねぇし、部下にしたって事前にきちんと調整してんだから困る筈がないんだよ分かったかクソガキ―――などと正直な気持ちをぶちまけたい所だが、後々が面倒なので本音と建て前をすり替える。


「…ああ、それはすみません。」

「んもう…今まで何してたんですかッ!?」

お前は牛か。

――魔女の言動一つ一つが目障りで潰したい衝動に駆られながらも、自制する。


「もー、聞いてるんですかッ!?ジークさん!」

ああウザイ、まじウザイ。

今まで何をしてたか?――んなもん見りゃ分かるだろう。


「…昼食を取っていただけです。」

チラリと、魔女に気付かれない様に動揺しているシャロンを見た後に、そう答えた。


「いつもいないと思ったら…城内にも食堂はあるのに、わざわざ城下町まで出てるんですか?」

「城のメニューは味が合いませんので。」

――城にはシャロンも居ないしな。

心の中でそう付け加えながら、俺は掬っていたオムレツを口に入れる。…クソ、クソガキの所為で冷めちまったじゃねーか。


「温めましょうか?」

「…頼む。」

思わず顔をしかめた俺に気付いたシャロンが気を効かす。

素直に頷いた俺からオムレツのプレートを受け取り、シャロンは小声で呪文を唱える。


「…火の魔法?」

「え?あ、はい…。」

しまった―――そう思った時にはもう遅い。



それまで存在すら認識していなかったであろうシャロンに、魔女が興味を持ってしまったのだった。



ジークさんは結構大人気ない残念な人です。

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