もし過去に行けるとしたら僕は彼女を助ける
こうして僕らはまた同じことを繰り返す。
君を助け出すはずだったのに僕の手で殺してしまった。
何度もやり直しをしていくうちに僕の体は老いていった。
最初で最後の大切だった彼女を助け出す旅。
きっと彼女は馬鹿野郎と怒ってきそうだけど僕にとってはどうでもいいこと。
もう一度あの子の笑顔がみたい。
だからこうして過去に戻る。
10月1日の交差点。
通り魔から襲われる前の彼女を見つけてアクセルを踏みだす。
彼女を見つめて一心に車を走らせた。
周りの状況など見ることが出来ない。
ただただ一心に突き進む。
そして僕は己の過ちを思い出した。
あの日は街でデートをする約束をしていた。
信号の向こう側で彼女が手を振りながらこちらへ走ってきていた。
その時だった。目の前で暴走して交差点へ突撃してきた車に轢かれた。
これを通り魔と思っていたが彼女を殺したのは僕だった。
そういう記憶エス。