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プロローグ
初めに言いたいのは、僕には妹がいるって事。決して妄想なんかではない。もちろん、夢でもない。
もう6年以上も会えていないけれど、妹は、ちゃんといる。
机の上の写真立て。中には子供の頃に行った向日葵畑で撮った写真が入っている。
シロツメクサで花冠を作ってあげたんだ。
「お姫様みたいだね!」
その言葉、その笑顔。忘れた事は一日たりともない。
作っていった思い出の一つ一つが、かけがえのない宝物。
おっと、話が脱線しかけたな。
重要なのは、僕の名前が南雲律って名前で、妹の名前が南雲美湖都だって事。覚えておいてね。
……ああ、もうすぐ7年になる。
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こんばんは、新米作家の桜鼠と申します!
一話の分割アップをしています。ちまちま更新になってしまいますが、よろしくお願いいたします。