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第4話 ザグラム魔法学園

 「お〜〜! すっご〜〜!」


 レンが見ているのは天井に張り巡らされていた半透明のステンドグラス。

 巨人でも歩くのか? というくらい高く広々とした廊下には制服姿の学生たちが行き交っている。


 「新宿……は、人が多いだけだ……どっちかと言えば教科書でみたヨーロッパの教会みたいだ……!」

 「シンジュク? ヨロッパ?……何言ってんの?」


 サリーに聞かれ、レンはいつの間にか口にしていた言葉を飲み込んだ。

 アルドも興味深そうにレンを見ていた。


 「……いやあの、故郷の話」

 「そう。あんたの世界もこれだけ栄えてたって事ね」

 「是非ともレンの故郷も見てみたいな」


 目の前に広がる人混みを物憂げな表情で眺めながら、サリーはゆっくりと歩き出した。


 「さあ、こっちよ。まずは教会を見にいきましょう」

 「うん!」

 「ああ。ところでノエルは?」


 言われてレンとサリーは立ち止まった。


 「「……え?」」

 「なんだ、二人も知らないのか……? 先ほどから姿が見えないのだが……」


 アルドの言うとおり、二人が周囲を見回してもノエルの姿がない。門を潜るまでは確かにいた。

 どうやら、校舎に入ってたった数歩の間にはぐれてしまったようだ。


 「早く探して! あの子が何かしでかす前に!」

 「なにを慌ててるんだ、サリー。はぐれてそう時間は経っていない。そのあたりに居るだろう」

 「呑気な事言ってる場合じゃないわよ! 私がメルクでどれだけ大変だったか……!」


 周囲に目を凝らし、サリー達はノエルの姿を探した。やがて、レンが気が付く。

 廊下の壁際にたむろしている一団の中に、修道女が見えた。


 「まさかアレって……」


 そんなには離れていないが、よく目を凝らすとノエルだ。

 片手を掴まれて壁に押し付けられている。絡まれているのは明らかだった。


 堪らず、レンは駆け出した。


 「ちょ、レン!?」

 「あそこだ! 先行ってる!!」


 独特のステップで、レンは人混みをスラスラと抜けていく。

 サリーとアルドも後を追ったが、早すぎて追いつけない。


 「ヤバイ、ヤバイわよ!!」

 「サリー、慌てすぎだぞ。レンがあんなに早く行ってくれてるんだ。大丈夫だろ」


 人をかき分けながら、そんな事を言ったアルド。

 だが、サリーの表情は青ざめたままだ。


 「いいえ! 絶対何かやらかすわよ、あの二人! だって二人とも……」


 ドゴン!!!!


 サリーが言いかけた途端、衝突音が高い天井に響いた。

 続いて聞こえてくるのは、ノエルを取り囲んでいた男の一人が発した怒声だ。


 「メラル様ぁ!!!!」


 あまりの声に、周囲の学生たちもそちらに目がいく。

 そこには、脂汗をかいて立っているレンと、ノエルを手を掴んでいた赤髪の学生が倒れている。

 サリーはその光景を茫然と見ながら、ひっそり言った。


 「トラブルメーカーぁ……」

 「おう……」


 サリーとアルドは同時に頭を抱えた。


◎読んでいただき誠にありがとうございます!!◎

大変恐縮ではございますが〜

少しでも本作を気に入ってくださった方

面白いと思った方

評価とブックマークを頂けると大変嬉しいです

作者の日々の励みにもなりますので

お手数ではございますが

どうか、よろしくお願い申し上げます。

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