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【4月コミカライズ発売!】植物魔法チートでのんびり領主生活始めます~前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件~   作者: りょうと かえ


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810.救助

「水の上を凄い速さで……間に合いそうですー!」

「ぴよ! きっとセーフぴよ!」


 うむ……ステラの俊足は信じられない領域だ。

 あっという間に湖の彼方へ走っていく。


「ウゴ……でも煙は止まらない」

「そうだな……。高度も戻ってない」


 ウッドはナナの高度を心配しているようだ。

 確かに、高度が戻れば危機は去るのだが……その望みは薄そうだった。


「わふ。救援は間に合うんだぞ」

「それは落ちるということだよな……」

「……世の中には避けられない悲しみもあるかもなんだぞ」

「ウゴ……それって諦め……?」

「達観ってやつなんだぞ」


 マルコシアスはもう落ちることは確定的に考えているようだった。

 こういうところはリアリストでもある。


 ステラとコカトリスはすでにかなり進んでいた。

 ナナの高度も下がり続けており、湖面までもう10メートルほどか。


 さらに降下し続け、ナナが湖面へと激突しそうになる。

 だが、ステラたちのほうが早かった。


 水しぶきを上げながら落下地点へ滑り込む。

 ステラとコカトリスが湖に葉を広げた。


 よし、これで落下の衝撃からは守られるはず。


「いけるぴよ!?」

「葉の位置はちょうど良さげなんだぞ」

「あれなら受け止められそうだな……!」


 ナナの落下スピードはかなりのものだった。

 落下まであと5メートル、3メートル……。


 ステラとコカトリスが葉の位置を修正し続ける。


「ごくり……ぴよ!」


 ついにナナが葉の上に落ちる。

 ぽいん。


 つんのめるように落ちたナナが葉の上で跳ねた。

 ぽよよん。


 だが跳ねたナナは葉から飛び出さなかった。


「ウゴ、ナイスキャッチ!」

「でも煙が止まってない――」


 するとステラが素早く葉の上に登り、黒煙を上げる魔法具をナナから取り外す。

 そして、ぽーいと魔法具を上空へフルスイングした。


 直後。


 ボボンッ!

 ナナの背中のプロペラが二度目の爆発を起こした。


「ぴよー! 爆発ぴよっ!」


 真っ黒な煙が湖の中央を覆う。

 風に吹かれ、煙が散る。


「……ぎりぎり爆発からは逃れられたように見えたが」

「ウゴ! 大丈夫だよ!」

「あっ、葉の上に手を振る人がいますですー!」


 そこにはぐったりした着ぐるみのナナとステラがいた。


 ナナに肩を貸すステラがにこやかに腕を振っている。

 どうやら大丈夫……でいいんだよな?

お読みいただき、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
更新ありがとうございます モビルスーツをきぐるみを着て装着している感じかな? 吸血鬼はお日様に弱いから仕方ないかもしれないけど
コミカライズ版 終わってしまい、悲しいんだぞ(´;ω;`)ウッ…
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