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【4月コミカライズ発売!】植物魔法チートでのんびり領主生活始めます~前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件~   作者: りょうと かえ


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788.にんじん序列

「きゅっ、きゅい!」

「ふふふ、丸いですねー。やわらかですねー」


 ステラはほわほわとアルミラージを撫でている。


「アルミラージちゃんが初見でここまで心を開くなんて……魔力を抑えているだけではありませんね」

「もふもふさんとの礼儀には自信がありますっ!」


 コカトリスといつも触れ合っているからな。

 どこを撫でればいいのか、本能的に体得しているのだろう。


 ステラがアルミラージの顎の下をゆっくり撫で上げる。


「きゅい~」


 アルミラージはうっとりしている。

 そこでステラが申し訳なさそうに言ってきた。


「エルト様、にんじんを生み出してくれませんか?」

「うん? こうか?」


 俺は手に魔力を集中させ、にんじんを生み出す。つやつやとして立派なにんじんである。

 まさか、このにんじんを……。


「きゅい!?」

「きゅきゅい!!」

「むっ、やはり興味津々だな」


 にんじんを一目見るや、アルミラージが興奮し始めた。

 やはりウサギの魔物だけあってにんじんには目がないのか。


「この子達ににんじんをあげても大丈夫か?」

「え、ええ……にんじんですよね? 先に貰えますか?」

「構わないぞ」


 カイににんじんを手渡すと、ぽりぽり食べ始めた。

 カイが先に食べるのか。いや、毒見とかだよな。


「きゅいー!?」

「きゅ、きゅいいーー!!」


 だが、アルミラージは違う受け取り方をしたようだ。

 ショックを受けたアルミラージ達がカイを取り囲む。


「ぽりぽり……。うん、大丈夫で――あ、いたっ! どつかないで!」

「きゅい! きゅい!」


 ドンドン! 興奮したアルミラージがカイにタックルしている。

 容赦ないぞ。


「……いいのか、これ?」

「カイが食べたのは毒味と序列確認ですね……。ご飯をあげるタイミングも大切なのです」

「にゃ。馬や番犬でもそういうのありますにゃ」

「群れのリーダーがまずご飯を得る、アルミラージには序列がありますからね」


 カイは思い切り、どつかれているが。


「わ、わかったから! 新しいにんじんもらうから!」

「……きゅい!」


 アルミラージのタックルが止まる。


「ふむ、普通にコミュニケーションを取っているな」


 さすがにそうでないと乗れはしないか。

 カイがアルミラージのテイマースキルを所持しているのは確実だな。


 にしても、カイがちょっと涙目になっている。

 ……苦労してるんだな。

お読みいただき、ありがとうございます。

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