表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【4月コミカライズ発売!】植物魔法チートでのんびり領主生活始めます~前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件~   作者: りょうと かえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

716/836

716.お昼寝タイム

 エルトたちがザンザスの有力者と挨拶を交わしている頃――隣の部屋でコカトリスたちはお昼寝タイムに入っていた。


 ふかふかの綿のベッドの上に、コカトリスたちが寝転がる。


「ぴよよー……」(ふー、ひとやすみー……)

「ぴよ〜」(お昼寝できるのはいいね〜)


 コカトリスたちのお昼寝スタイルはそれぞれ自由だ。思い切り羽と脚を伸ばして無防備にお腹を丸出しにするのもいれば、身体の半分を綿にぐりぐりと押し込んでいるコカトリスもいる。


「これはこれは、いつも大変お世話になって――」

「英雄ステラ様とこうしてお話ができるとは――」


 隣の部屋ではなんだか難しそうなやり取りをしている。とはいえ、コカトリスたちにさほどの関係はなかった。ここにはダイエット旅行で来たのであり、それ以外は些細なこと(ダイエット旅行は一大事である)なのだ。


「ぴよぴよー」(綿もいいけど、やっぱり仲間の羽も気持ちいいー)


 コカトリスがもぞもぞと他のコカトリスのお腹に頭を乗せる。ふわふわ、もっこもこの羽毛にすべてが包まれ、またたく間に眠気が襲ってくる。


「ぴよよー!」(わたしもそれやるー!)

「ぴよっぴよー!」(ぼくもぼくもー!)


 コカトリスたちが互い違いに折り重なり、それぞれが仲間のふわもっこを堪能できる体勢になる。


 隣の部屋ではまだまだ交流会が続いていた。


「ぴよ! はじめましてぴよよー!」

「わっふー。よろしくなんだぞー」


「ぴよよー」(あっちはまだ大変だー。むにゃむにゃ……)

「ぴよっぴ……」(ねむねむ……)


 そんなコカトリスたちのお昼寝部屋に、ひっそりと忍び込む人物がひとり……。


「ふぅ……」


 レイアである。彼女は半分寝ているコカトリスたちを確認すると、そっと近寄っていく。


「……これはサボりではありません。お手洗いのついでに、大切なコカトリスの皆様が快適に過ごしているかの確認で――要はゲストの体調管理みたいなものです。何もやましいことはありません……」


 レイアはすすっーとコカトリスのそばによると、お昼寝中のコカトリスのお腹にそっと顔を埋める。


「すぅぅーー……」

「ぴよー……」(なんか吸われてるかもー……)


 レイアはそこで満足したのか、満ち足りた顔で顔を離す。そのままコカトリスたちに刺激を与えないように気配を消して部屋から去っていった。


「ぴよ」(人間さんも眠いなら一緒に寝ればいいのに……)


 とコカトリスは思いながら、ちょっとしたお昼寝タイムを満喫するのであった……。

お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ネコ吸いならぬ、コカ吸い?
[一言] そしてレイアはコカトリスの脳細胞に「ほんとうは会議よりもおひるねしたいおじょうさん」として記憶されるのだった(?)
[一言] 更新有り難う御座います。 ピヨちゃんはフリーダム!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ