表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【4月コミカライズ発売!】植物魔法チートでのんびり領主生活始めます~前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件~   作者: りょうと かえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

701/836

701.郊外

 それから少しして、全員がこちら側に到着した。この小さな郊外の丘からだと、ザンザスの街並みを見渡すことはできない。


 それほどにザンザスの街は大きく、建物は高いのである。


「それじゃ、我は父上の懐に入るんだぞ」

「あたしも入るぴよー!」


 ぴょいとマルコシアスとディアが俺の着ぐるみの腹ポケットに入る。ふむ、ぴったりだな。


 ザンザスは人混みが凄いので、移動の際はこのほうが安全だ。これならそれほど目立たないしな。


 ダンジョンの中では腹ポケットではなく、俺の着ぐるみの中になるが……。


「ウゴ、待ち合わせ場所はこのまままっすぐ?」

「そうですね。えーと、黄色い屋根の建物が目印……」

「あれだね。超目立ってる」


 ナナがぴっと羽で指した先に、横長の色鮮やかな黄色い屋根の建物があった。確かにこれ以上ないほど目立っている。


「あそこはなにぴよ?」

「コカトリスグッズの出荷場所らしい。あそこからザンザス市内で作ったコカトリスグッズを集め、他に持っていっている」


 コカトリスグッズは市内の様々な場所で作られている。それを集め、出荷しているのがあの黄色い屋根の建物だ。さしずめ物流センターといったところか。


「なるぴよ!」

「ぴよちゃんグッズはお家にもありますが、そうしたところを見るのは初めてですね」

「ウゴ、前回なかったよね?」

「最近作ったらしい……お、噂をすればレイアだ」


 ザンザスの市街からレイアと冒険者の一団がやってきた。レイアはいつも通り頭にぴよ帽子を被っているな。


 俺たちの側でコカトリスがこそこそぴよぴよしている。


「ぴよ……」(寒がりの人だ……)

「ぴよよ……」(ここでも寒いんだ……)


 なんだかレイアに対する憐れみの視線を感じる。俺は前にディアの訳で知っているが、レイアはその辺を知らない。世の中には知らないほうがいいこともある。


「お待ちしておりました。どうぞ、市内をご案内いたします」

「ああ、よろしく頼む」

「本来であれば議会総出でお出迎えをし、盛大なパーティーを開くところですが、お許しください」


 今回はお忍びだからな。ステラもいるが、そうした歓迎会の類はパスである。

 ステラがほんの一瞬、嫌そうな顔をした。


「どうぞお構いなく……!」

「では、どうぞ。こちらは倉庫や工房が多く、人通りはそこまでありませんので」


 しかしレイアは平然としている。まぁ、ステラのそうした性格はレイアもよくわかっているだろう。社交辞令というやつだ。


「探検ぴよー!」

「だっぞだっぞー!」


 こうして俺たちはザンザスへと歩いていった。

お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 更新有り難う御座います。 懐+モフモフ=シアワセ(*´∀`*)
[一言] ぴよぴよ倉庫にぴよぴよが潜入してぴよぴよぴよぴよ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ