表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【4月コミカライズ発売!】植物魔法チートでのんびり領主生活始めます~前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件~   作者: りょうと かえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

686/836

686.ネクストチャレンジャー

「ふぅ……様になってきたな」


 特訓の末、油まみれの訓練所をかなり高速で走り回れるようになった。


 体幹と魔力のバランスを意識し、慣れていけば――意外とやれるものだな。


「ええ、上達されましたね……! この短時間でさすがです!」

「ウゴウゴ、軽快に走れてる!」

「ありがとう。でもこれはステラの教え方が良かったからだな……」


 きゅむっと腰を捻ってみる。


 そのまま、ぽむぽむとしっかり大地を踏みしめ……魔力を着ぐるみに渡すのも忘れずに。


 この一連の流れを付きっきりで教えてくれたからこそ、スムーズに学ぶことができた。


「独学なら相当の時間がかかったろうな」

「ウゴ、やっぱりコツがいる?」

「アシスト機能を活かすタイミング、というものがあるんだ。ステラがこの時はこう、と教えてくれたから理解も早かったが」

「いえいえ、普通ならこんなに早く慣れることはないと思います……! ヴァンパイアの子どもも、時間をかけて覚えるものですから」


 確かにナナの動きは軽快だ。戦闘でも着ぐるみだからといって反応や動きが遅れることはない。


 それを言ったら、ヴィクター兄さんも同じだが……妻がヴァンパイアだったはずだから、教えて貰ったんだろう。


「ぴよー……」

「……わふー」


 ちなみにディアとマルコシアスは日差しの心地よさですやすやとお昼寝している。


 油を塗るのに身体を動かしたからな。俺も実を言うと、かなり疲れたので休みたい。


「とりあえず、ここまでにしておくか……」

「ウゴ、おつかれさま!」

「そうですね。続きはまた明日……で!」


 ……ステラの目からすると、まだまだらしい。


「こんにちは〜……って、何してるんです?」


 と、そこへナナがぽにぽにと歩いてきた。


「こんにちは、ナナ。この即席の訓練場で着ぐるみ時の動きを練習しているんだ」

「どうです? 中々のものでしょう?」


 ステラはちょっとドヤ顔だった。


「なるほど、よくできてるね」

「ウゴ、俺も作るの頑張った!」

「第4層攻略に必要なものを書類にまとめて来たんだけど……ふむふむ」


 ナナがじぃっと訓練所を見つめている。

 どうやら好奇心が刺激されたらしい。


「ナナもやってみますか?」

「おお、見てみたいな」

「いいの? じゃあ、ちょっとお邪魔しようかな」


 ナナはそういうと、スタート地点へとぽにぽに歩いていく。


「ちなみに油が塗ってありますので……」

「テカテカしてるのはそれか……。4層は氷の世界だっていうからね」


 ナナがきゅむきゅむと着ぐるみの身体をひねる。

 俺とウッドはこそこそとささやいた。


「ウゴ、きっとすごい動きが……!」

「多分な……」


 準備運動を終えたナナがぐっと身体を屈めて走る体勢になる。

 やはり体幹はしっかりしているな。さすが着ぐるみ慣れしている。


「よし……!」


 ナナが気合いを入れ、てててーっと走り出した。

お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 更新有り難う御座います。 周囲がスゴくて、チートなのに目立たない(?)主人公。
[一言] 氷の世界 井上陽水 アフロ アフロぴよがいる階層?! それはさておきナナぴよのお点前は如何に
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ