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【4月コミカライズ発売!】植物魔法チートでのんびり領主生活始めます~前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件~   作者: りょうと かえ


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677.壊れた天秤

 南の諸国から来た砂コカトリスにとって、やはり砂はあったほうがいいらしい。

 なので早速、ザンザスから砂を取り寄せた。


 今、コカトリスの宿舎の一角に冒険者たちが砂をまいているところだ。


「すぐに砂が手に入ってよかったな」

「にゃ! 園芸用にいいのがありましたにゃ。細かくてさらさらですにゃ」

「はわー。これはなかなかの砂ですよー」


 砂を選定したのはナールとテテトカだ。


「でもぼくたちにとって、砂はこってり感がないですからねー。あっさりしすぎてます」

「……こってり感?」

「水が抜けちゃうのは、物足りないのですー」

「そういうものかにゃ」

「そういうものですー」


 ドリアードにはドリアードのこだわりがあるらしい。確かに言われてみると、ドリアードの植木鉢に砂が入っているのは見たことがない。


 アラサー冒険者がざざーっと袋から砂をまいていく。


「どうですかい、この砂は」

「ぴよ、ぴよ……」(さらさら……)


 砂コカトリスは寝転がりながら、羽で砂をぺちぺちしている。


「ぴよぴ……」(よき……)


 砂コカトリスは綿をたぐり寄せると、ちぎって枕代わりにした。頭は砂でないほうがいいらしい……。


 しかしうっとりした表情から、満足しているのがわかる。コカトリスの顔はわかりやすいからな。


 こうして砂をまき終わった俺たちはコカトリスの宿舎を出た。


 そこでナールが声をかけてくる。


「にゃ、ちょっとよろしいですにゃ?」

「うん? 構わないぞ」


 ナールに連れられ、彼女の工房へと移動した。

 奥の実験室に巨大な天秤が置かれている。


 俺の肩幅くらいだな……。天秤自体はこの世界にもあるが、これほど大きなのは初めて見た。


「父からこれを送られましたのにゃ」

「ふむ……ずいぶんと大きな天秤だな」


 大きさだけでなく、細かな装飾も凝っている。

 おそらく貴族向けの天秤だろうか。


「これがどうかしたのか?」

「にゃー。この天秤は魔力を測れるのですにゃ、でも今は壊れてましてにゃ」

「魔力を? 中々凄いじゃないか……」


 俺が知る限り、そうした魔法具はとても高価である。そこでナールが言葉を切った。


「ザンザスの4層に修復の材料がありますのにゃ」

お読みいただき、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新有り難う御座います。 あぁ、やはり砂は欲しいんだ。
[良い点] 砂マイスターな砂ぴよ! スナイパーぴよにとって砂浴び死活問題っ!? ぴよぴよしながら砂浴びふるのが目に浮かびます! そして遂にダンジョン4層かっ!? ハラハラ・ドキドキ楽しみでっす♪
[気になる点] アラサー冒険者? 本名のシュガーじゃないの?
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