表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【4月コミカライズ発売!】植物魔法チートでのんびり領主生活始めます~前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件~   作者: りょうと かえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

665/837

665.小さな進化

「やぁ、ようこそ」


 ナナは俺たちを見ると、ぴこぴこと羽を振った。

 俺たちも羽や手を振りながらスペースに近寄った。


「きたぴよよ!」

「わふー。見て回ってるだぞ」

「ウゴ、何をやってるんだろう?」

「突発だと聞いたが……」


 スペースには3枚のパネルがあった。

 机に冊子はなく、見て回ったスペースの中でももっとも簡素だな。

 これは仕方ないが。


 それでも数人の学者がナナのスペースにはいた。


「ほうほう、そんなふうに……」

「この着眼点は……」


 かなり熱心に見入っているようだな。


「ちなみにどんな研究なんだ?」

「あの砂嵐の中で戦った、ファントムと砂と精霊についてのまとめだよ。耐久力とか、行動パターンとか」

「ぴよ! もうまとめるぴよ!」

「わふー。実用的なデータなんだぞ」


 戦いの中でもしっかりデータ取りはしてたんだな。そのあたりはやはり、学者でSランク冒険者か。


 ナナのスペースを見て、他のスペースもぐるりとひと回りした。

 学会はまだ数日続くが、後半は討論会や表彰が主だと言う。なので俺たちは明日までなのだ。

 午後にはヒールベリーの村へ戻ることになる。


 夕方になり、俺たちはステラと合流することにした。

 会場の人は全く減っていない。

 まぁ、学者は思い思いに動いているが。

 誰もが熱心だな。


「ぴよ……。気がついたぴよ?」

「わふー。もちろんなんだぞ」

「ウゴ、俺も気がついた」


 子どもたちは会場の異変に気がついたようだ。

 俺も少し前から気がついていた。


「……もちろん」


 バットをバッグに差している人、背負っている人、従者に持たせている人……。

 つまり、その……。


「ぴよ。会場にバットが出回っているぴよね……!」

「ボールもなんだぞ」

「ウゴ、グローブもだね」


 ……どうやら布教の効果はすでに出始めているらしい。


 ステラのところへ戻ると、さすがに人は少なくなっていた。

 それでも数人が興味深そうにバットを持っていたが。


 ひとりの学者がバットを手に取りながら、ステラと話をしていた。


「このバットに特殊な加工が……?」

「特にありませんが……」


 そこでステラがすっとバットを指差す。


「……差し上げますから、持ち帰って研究してみてはどうですか。私の知らない何かがあるのかも……」


 ステラのセリフが進化していた。

お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ステラさんに何となくもやっとしていたものが解決しました。 永年の凍結状態から目覚め、人類最強で、住民にバットを配る。 Fall⚪︎ut4の主人公ですね。
[一言] 進化それは学者を釣り上げる話術
[一言] 更新有り難う御座います。 その内、全国ヤキウ大会が!?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ