表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【4月コミカライズ発売!】植物魔法チートでのんびり領主生活始めます~前世の知識を駆使して農業したら、逆転人生始まった件~   作者: りょうと かえ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

641/836

641.祭壇の前

 俺たちは地下道を進んでいた。

 なめらかな木の幹なので、歩きにくさはないな。


「塔の真下か……?」


【月見の苔】を発動させると、光の苔が生まれて道の奥まで見える。


 どうやら砂で埋まったのは道の一部のようだな。

 奥のほうは普通に道が続いてそうな感じだ。

 それでも怖いので木で補強しながら進んでいくが。


(・Θ・ っ )つ三 ぎゅむぎゅむ


 砂コカトリスはややつっかえているが……大丈夫かな?


「ぴよぴよー」(れっつごーれっつごー)

「ぴよ! 楽しそうぴよね」

「わふふ。狭さは感じてなさそうなんだぞ」

「そうだな、砂コカトリスは狭いところがいいのかも……。ところで方向はこのまままっすぐで大丈夫かな?」


 俺の胸元のディアとぎゅむってる砂コカトリスに聞いてみる。俺の魔力感覚的にはこのまま、まっすぐなのだが。


「ぴよ! あたしの感覚的にもそーぴよ! きみはどーぴよ?」

「ぴよぴ」(たぶん塔の下かなぁ)

「塔の下があやしーぴよね!」


 そんなわけで地下を進んでいく。

 上のほうでは……ステラたちがまさに、戦っているだろう。こちらものんびりはできない。


 数十メートル進むと、光の苔の生え方に変化が出た。光の苔は壁にそって生まれるからな。

 つまり壁が湾曲して空間ができているということだ。


「広い場所に出るんだぞ?」

「ああ、そうだな……。魔力の流れも強い」


 俺は慎重に広間へと足を踏み入れる。


 そこはきらびやかな石造りの部屋だった。壁には赤や青、色彩豊かな絵が描かれている。


「砂漠に散乱していた壁画に似ているな」

「ぴよ。砂ぴよちゃんに案内されてたやつぴよ……?」

「そうだ、祭壇もあるな」


 部屋の中央には壁画に描かれていた祭壇がある。


「魔力が渦巻いているな……」


 首の後ろがざわざわして仕方ない。目の前の祭壇から魔力の流れを感じる。


「ぴよよ。この祭壇が原因ぴよ……?」

「わふ。それならどうするんだぞ。壊しちゃうんだぞ?」

「許可は貰ってるから、それも可能だ」


 出発する前、俺たちは遺跡の調査と原因があれば破壊する許可を得ている。

 砂嵐にはそれだけ困っているというわけだ。


 俺は一歩踏み出し――ふと思った。


「しかし何か妙だな……?」


 この祭壇が砂嵐の原因。

 わかりやすくあり得そうな話だ。


 奇妙な魔法具や厄介な遺跡は存在する。


 しかし、なぜそんな魔法具を作ったのだろうか。

 どういう意味があるんだろう。


「何か見落としがあるのかもしれない……」

お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 更新有り難う御座います。 名推理が始まる?
[一言] 元々は魔力を制御して砂嵐をコントロールする塔だったのが長年の劣化と制御消費しなかった魔力の流入過多で暴走してるってのがよくあるパターンだけど…。
[一言] 砂ぴよピラミッド略してぴよミッドも 身を守るためよりもみっちりしてるのが好きだから やってることなのかもしれません
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ