表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

569/834

569.魔導トロッコお披露目終わり

 魔導トロッコの試乗会はつつがなく、村まで戻って終了した。何事もなく良かったな。


 俺達は今、村の入口にいる。

 最後に特使の人を見送って一連のイベントは完了である。


 俺と特使は握手を交わす。


「議会にくれぐれもよろしく伝えてくれ」

「はい、こちらも貴重なお時間を頂き、ありがとうございました」

「これからもお互い手を取り合い、発展していこう」

「まさに……! お互いに協力し合いましょう!」


 ステラがすすっと細長い包みを持ってくる。


「こちらはお土産になりますが……」

「ステラ様……痛み入ります! ずいぶんと大きいですが、重くはありませんな」

「ぴよちゃんが大好きな草だんご、私が大好きなバットの盛り合わせセットです……!」

「ほほう! ありがとうございます!」


 特使はお土産に疑問は持っていないようだな。

 まぁザンザスでも、ぴよぬいぐるみとステラグッズが標準的なお土産みたいだし……。


 やはり……まぁ、慣れているのであろう。


 なお、この組み合わせは村に来る商人や貴族への標準的なお土産セットである。


 こうしてお土産を持って、特使の人は帰っていった。


 今日から暫定的に魔導トロッコの運転が始まる。

 線路も順次のばしていく予定だ。


 輸送の成果は徐々に現れてくるだろう。


 ◇


 夜、リビングでのんびりと俺は休んでいた。


「ふぅ、何事もなく終わったな……」

「よかったぴよねー!」

「一安心なんだぞ」


 ディアはテーブルの上で羽をぴこぴこと動かしている。さっきのレバーとスイッチを操作する動きだな。


「またやりたいぴよねー」

「ウゴ、楽しかったみたいだね」

「そうだな、色んなことをやるのはいいことだからな」


 そこで俺はカレンダーを見た。

 もうそろそろ、南の国へ行く頃だ。着ぐるみとか他の荷物も確認しておかないとな。


「ぴよ。南にはレバーやボタンはどうぴよね?」

「……魔導トロッコですか? こちらよりは多いかもです」

「へー、そうなんだぞ?」

「農業も漁業もあまり期待できませんからね」

「必然、鉱業を目指すわけか」

「それなりに産出していたはずです」


 それを聞いて、ディアが楽しそうに羽を広げる。


「ぴよ! レバーとボタンはおまかせぴよよ!」


 ……お、おう。

 マルコシアスもわふっと頷く。


「いざとなったら母上と兄上がいるんだぞ」

お読みいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 特使へのお土産(笑) ザンザスの特使がステラ大好きな品物を否定する筈ないし、ピヨリストは草団子を否定できないww そもそもヒールベリー村の定番お土産なんだから間違いようがない。 [気になる…
[良い点] バットを持ち帰らせる… 受け取った側は、どんな顔をすればいいんだ
[一言] 家族への信頼が厚いのは結構ですが 他所の国のトロッコは運転させてもらえない気が
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ