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512.ほのぼの湖

 休日の湖。


 そこではコカトリス姉妹が岸辺近くでぷかぷかと浮いていた。


「ぴよ……」(春を感じる、妹よ……)

「ぴよよ……」(そーだねー、お姉ちゃん……)


 ぽりぽり。

 持ち込んだセロリをかじりながら、大自然に体を委ねる。


「にゃんにゃーん」

「今日は釣り日和にゃーん」


 釣り道具を持ったニャフ族達が、ボートに乗って湖を進んでいく。


 ぷかぷか。

 ぷかぷかぷか。


 今日は湖も盛況で、ほとんどのボートが出払うようであった。


「ぴよ……ぴよ」(ところで……風の噂で聞いたのだけれども)

「ぴよぴよ?」(なーに? お姉ちゃん?)

「……ぴよっぴ!」(……新しい遊び場ができるらしい!)


 ぽりぽり!


 姉コカトリスが興奮を隠さず、セロリをかじりながら言い放つ。


「ぴよ! ぴよー?」(なんですと!? どこ情報?)

「ぴよっぴ!」(ドリアードの彼女が、話をしてた!)

「ぴよっぴよ!」(信頼できる筋からの話だー!)


 ぽりぽりぽり!


 妹もセロリをかじる速度を速める。


 ……しばらくの間、コカトリス姉妹は談笑しながらセロリをかじる。

 やがて持ってきたセロリがなくなった。


「ぴよ……」(良きおやつでした……)

「ぴよよ」(そーだねー……)


 小腹も満たされ、水に揺られると眠気がやってくる。


「ぴよ」(んじゃ、あっちの芝生で寝よっか……)

「ぴよよー……!」(さんせーい……!)


 コカトリス姉妹は湖から上がり、岸辺の芝生に寝っ転がる。

 木陰の暖かさもちょうどよい。


「すやー……ぴよー……」

「ぴよー……すやぁ……」


 そこへウッドとララトマが二人で通りがかる。


「ウゴ、コカトリス達が寝てる……」

「気持ち良さそうです……!」


 ◇


 ブラウンはボートの上で釣りをしながら、ウッドとララトマが乗ったボートを微笑ましく眺めていた。


「にゃーん。ほのぼのするにゃん……」


 ウッドとララトマは単にボートでお昼寝するだけらしい。

 ゆらゆらと揺られるボートで、二人きりの空間を作り上げていた。


 ブラウンと一緒に釣りをしているニャフ族が、声をひそめる。


「そういえばエルト様はどうにゃんにゃ?」

「にゃん。あの御二人はあの御二人でタイミングとか色々あるにゃん……。もとより雲の上の方々にゃん」

「にゃー……。それもそうにゃね」


 ふんふんと納得したようであった。


「……ナール会長はどうにゃん?」

「にゃん。割と本気に見えるけどにゃん……」


 ナールとブラウンの付き合いは長い。

 元々、二人は親戚関係でもある。気にならないと言えば嘘になるのだが。


 ボートに同乗するニャフ族達も興味津々らしい。


 ブラウンはナールの右腕として、こほんと咳払いする。


「にゃー……あの二人は、それなりに動くかもにゃん……」

「にゃにゃ……! 結婚とかにゃ!」


 盛り上がるニャフ族達に向けて、ブラウンはさらに――。


「にゃ……! おめでとうを言う練習は、しておくのにゃー!」

「「にゃじゃー!」」


 ほのぼのと休日は過ぎていくのであった……。

ほのぼの……(人*´∀`)。*゜+

なお、芝生はぴよのおやつになるんだぞ✧◝(⁰▿⁰)◜✧


お読みいただき、ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ドリアードの彼女 … ドリアードの女性とか少女とか…言い回し的に彼女は恋愛的な彼女もこの世界だとありそうだから解釈に困る [一言] 連続投稿乙ッす スって書いてたらひらがな必須表…
[一言] サブタイに悪意(ほめ言葉)を感じるのは私だけでしょうか?
[一言] ぴよのおやつがいたるところにあるので たぷりやすくなるのも仕方のないところ それがヒールベリーの村 漢字が少ない
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