40話:探偵のお仕事3
マンションのオーナーが、慰謝料代わりに、栄子さんのマンションの今年いっぱいの分は,無料としますので,勘弁して下さいと言った。そこで山岸弁護士が、栄子さんに、どうすると聞くと、息子さんが、初犯なら許してあげると言った。すると息子さんが、ごめんなさい、暇で、つい出来心でやりました。今迄、万引き、かっぱらい、暴力事件、起こしたことありませんと言った。それなら、これから改心して、しっかり働くのよと言うと、はいわかりましたと言うので、許しましょうと言い、事件は解決した。3件目の事件は、銀行口座からの現金引き抜き事件だった。被害者は、蒲田の私立中学3年生の女子生徒のC子さんで、お父さんが有名な、ユーチュバーで、かなりのお金持ちの1人娘だった。
事件は、先月C子さんが、学校から帰って、いつものように夕食をとって宿題をやって風呂に入って床についた。翌日、中学校に行くと、職員室に呼ばれて,行ってみると、財布が届いた。 地下室の掃除道具ロッカーの前におちてたというのだ。職員室で、多くの先生の見てる前で、中身を点検すると、C子さん名前のチャッシュカードが入っていて、C子さんの物だとわかったようだ。C子さんの担任の先生が、落とさないように、気をつけるのよと言って、返してくれた。
その日のうちに、気になったので、キャッシュカードの前金を打ち出してみると、100万円、昨日午後16時半、近くの銀行で引き落とされていた。そこで、お父さんが驚いて、警察に事件を届けた。そして、警察が、うちでは扱えないと言うので、探偵事務所に頼めと言われ、こまって、彼女の父の弁護士、山岸弁護士事務所に来たというわけだった。どうやって、犯人を見つけたら良いか困った顔をしていると伊東徹子が、C子さんに、キャッシュカードの暗証番号、誕生日にしてないかと聞くと、えー、そうよ、なんで知ってるの聞くので、忘れるのが怖くて、自分の誕生日、住所の番号、電話番号などをキャッシュカードの暗証番号にしてる人って多いのよねと言った。
続いて、C子さんのクラスに占い好きの女の子いないかしらと聞くと1人いると言い、その子は、クラスの女の子の占いをしてあげてるじゃないと聞くと、そーよと、答えた。占いするとき、生年月日、星座、血液型を聞かれないとと言うと、聞かれると言った。じゃー、犯人は、クラスで占い好きのD子なのと聞くので、それは本人に聞いた方が良いと言った。 D子さんと、伊東徹子が、中学校に事情を話しに行き、D子に,担任の先生から、その話をすると、あっさりと、そーよと,犯人だと白状した。
その話によると、D子の家は、以前、芸能人の父と母で、裕福だったが、半年前に、離婚して、シングルマザーとなってから、元々、友達の少なかったD子は、人気をとるために、占いをクラスの女の子にして上げる様になった。そんな時、有名なユーチューバーの父も持つ、C子が羨ましいと言う思いが憎悪にかわり、ひどい事をしてやりたちと思っていた。先日、学校から階段を駆け足で降りていく、C子を見て、わざとぶつかり、財布がおちたのを見て足で階段の間から下の落としたと言う。
それに気づかず、落とした物を拾って、カバンに入れて、C子が帰ったのを確認した。その後、地下のロッカーの前におちてた財布のキャッシュカードを指紋が付かないように、手袋をして取り出し、近くの銀行のキャッシュディスペンサーに入れて、100万円を下ろしたと白状した。その後、キャッシュカードを財布に戻して、落ちていた、地下のロッカーの前に置いたというのだ。その事件は、解決し、D子は、C子に謝ったが、学校に、いられなくなったD子は退学して、近くの公立中学に編入した様だ。2003年7月中に3件の事件が解決できた。