39話:探偵のお仕事2
その後の、調査で、A医師は、B看護婦のカラダに惚れて、のめり込んでいった事もわかった。しかし、調べている内に、興味深い事実も浮かび上がってきた。それは、B看護婦が相当な食わせもので、いままで、A医師から現金300万円を受け取っていたこと。更に、B看護婦が、A医師との情事を自分のアパートの部屋の隠しカメラで撮影していて、恐喝していたこともわかった。更に、B看護婦は、この病院で5つ目の病院で、それまでにも4回も、男性医師から、大金、合計、おおよそ2千万円を受け取っていたことがわかり手口も同じだった。そして、この事件が解決した、翌週に、B看護婦は、病院を依願退職して去って行った。
そしてA医師の奥さんへの慰謝料5千万円と離婚が成立した。5月6日に、池野泰三と伊東徹子が、山岸弁護士事務所に呼ばれて行くと、次に、急いで,やってもらいたいのが、マンションでの窃盗事件だと言われた。その事件は、大田区の会社に勤める独身のOLが、彼女の婚約相手からもらった、高価なダイヤの指輪が、仕事に行っている間に、盗まれたというのだ。 彼女は、以前から、窃盗に気をつけるように、ドア、硝子窓に内鍵を2つもつけて、万全の防犯を施していたのにもかかわらず、盗まれたのに大きなショックを受けていた。
山岸弁護士事務所で、その被害者、栄子さんと池野泰三と伊東徹子が面会して、その時の状況を詳しく聞いた。するといつものように、仕事に出かけて、帰ってきた時、玄関は、施錠してあり、ガラス窓もあけた形跡がないのに、ダイヤの指輪がケースごとなくなっていたというのだ。その前にも、旅行に行ったときに買ってきた,お土産もなくなったことがあり、気持ちが悪いから、調べてもらいたいと言った。そこで、池野が、玄関が開くと、外から入ってくる者を全部、映す、隠しカメラを設置しても良いかと聞くと、お願いしますと言われた。それで、様子を見ましょうと言い、何か、とられそうな物、高価なお菓子、羊羹など、おとりの商品をわざと、眼に付くところにおいて置くように指示した。そして、虎屋の羊羹を茶箪笥の上の眼に付くところにおいて、様子を見ようと提案すると了解してくれた。
そこで、弁護士事務所を出て、栄子さんに虎屋の羊羹を買ってもらい栄子さんのマンションに、伊東徹子と3人で行き、隠しカメラを仕込んだ。 徹子が、これなら気づかれないと確認して、栄子さんのマンションを後にした。5月16日に電話で、虎屋の羊羹、盗難事件が起きたと電話が入った。そこで、栄子さんのマンションに急いで行き、隠しカメラを持って山岸弁護士事務所に行き、テレビにカメラを映し出すと、若いTシャツを着た男が、玄関を開けて、入ってきた、周りを見回して、虎屋の羊羹を手に取り直ぐに帰って行く画像が映っていた。
それも見た栄子さんが、この人、マンションのオーナの息子さんで、マンションの管理人のアルバイトしてる子だわと言った。これで謎は、とけたとワトソン君と池野が言うと大笑いとなった。これで合点がいくよ合鍵持ってれば、いとも簡単に、ひってこられるよなと、あきれた顔で言った。翌日、マンションのオーナーと、管理人のアルバイトをしている、フリーアルバイターの息子を、山岸弁護士事務所に呼んで、事情を話すとマンションのオーナーが平謝りし盗んだ品物を持って来て息子も一緒に土下座させた。