37話:占い師から探偵へ
日本に帰ってから、寒さで、家の中で、エアコンとストーブで暖を取る日々が続いた。やがて2月下旬、3月になり、春めいてきた。2003年4月3日に、昔、警視庁犯罪行動分析課の時に。一緒に働いた池野泰三、当時、30歳が、昨年60歳で、定年を迎えて、警視庁時代、知り合いだった、同じ年の検察庁の山岸時夫が、弁護士事務所を開くから、一緒に探偵事務所をやらないかと誘われた。その他にも一緒に手伝ってくれる、知り合いを捜していると、特殊な才能の持ち主の徹子さんを思い出して、電話したと言った。
それに対して、橫浜のビルの1室を借りて、女性専用の占いの仕事をしていると答えると、そんな、生っちょろい仕事ではなくて、探偵事務所をやろうと言われ2~3日、考えさせて欲しいと答えると、吉報を待っていると、池野泰三が電話を切った。家に帰ってから、徹子が、旦那さんに、その話をすると、面白そうじゃないかと言い、占いの仕事を金のためにするほど、貧乏してないし、徹子だって探偵の仕事の方が、やりたいんだろうというと、そーね、やってみたいわと言うので、それなら迷うことないよ、人生、1回、やりたい事をしたら良いと、言われ、探偵稼業に鞍替えすることを決意した。
早速翌日、池野泰三に電話すると喜んでくれ君の事務所に伺うから住所教えてと言うので、教えると40分程で池野泰三がやってきた。橫浜の良い所じゃないか、この事務所で、徹子君が電話番で、僕に指示したり山岸弁護士事務所に電話を入れたりしてくれると助かると言い大抵の捜査で困ったときは君に推理してもらう、これで完璧じゃないかと,豪快に笑った。もし探偵の仕事がうまくいくなら、同期の警察のOBが4人いるから、応援も期待出来ると言った。すると、弁護士の山岸時夫さんにも会わせて下さいよと言うので、良いよと言い、山岸さんの空いてる時を聞いて、電話するよと言ってくれた。
その後、4月6日午後5時に会うことが決った。東京、蒲田の山岸弁護士事務所に行くと、池野泰三がきていて、山岸さんが、ちょっと早いが、飲みながら話そうと、蒲田駅近くの居酒屋へ行った。すると、山岸弁護士から、実は、検察庁の同期のOBが5人いて、調べて欲しい、案件が多くて、知り合いの探偵がいなくて調査依頼に困っていると言いった。
池野君が探偵をしてくれると助かるし池野君自身にもメリットが大きいと言い、さらに天才探偵の本木徹子さんが、味方についてくれば鬼に金棒だよと言った。 ちょうど、その時、旨そうな、焼き鳥が焼き上がり、ビールで乾杯した。本木さんは、橫浜で事務所を借りていると聞いて、話が早いと笑った。池野が、占いの館の看板を、徹子探偵事務所に変えれば良いだけだよと話した。そして徹子が、調査案件は,どの位あるのですかと聞くと、現在、4件が手つかずで困っていると言い、大体の内容を聞いた。そして、山岸弁護士が、いつから徹子探偵事務所をオープンできるかと聞くので、明後日には、看板を変えて、仕事には入れると言った。
特に、申請、いらないのと徹子が聞くと、必要な書類を用意して管轄する警察署を経由して考案委員会に届け出を行うだけで明日からでも「探偵」と名乗ることができると言い、東京なら、警視庁だから、簡単だよと言った。探偵業開始届出書は、作成しておいて上げると、山岸弁護士が言い、明日、取りに来て下さいと言われ、了解した。そして、翌日、山岸弁護士事務所で書類にハンコを押して、警視庁に提出して、東京で探偵の仕事ができるようになった。そこで、徹子は、橫浜の事務所を閉鎖して、蒲田に、貸事務所を。池野と一緒に探しにいき,見つけた。そして、看板を池野探偵事務所とした、4月10日から営業開始となった。