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1話:本木徹子が警察官に!

 本木徹子は東京は葛飾区柴又の近く、駅で言えば京成高砂から自転車で10分の昔からの和菓子で育ち、その店は、毎日、多くのお客さんが来る繁盛店。いつも忙しく小学校4年生の頃から学校から帰ってきて夕飯を作る時間など、母が忙しい時に、交代して店番をして、釣り銭も間違えないし、愛想良い子に育った。同級生の伊東吾郎は両親が事情があって離婚し、母1人子1人で2Kの都営アパートに住んで貧しい生活を強いられていた。


 それを知って本木徹子が店で作った食べ物で売り物にならない団子、おはぎ、おこわをビニール袋に入れて、伊東吾郎に黙って、手渡していた。その後、本木徹子は毎日、店の前の通りを通行する人を見ている内に、「その人の特長はもちろん小声で話している声を聞いて、住所、年齢、仕事、既婚、未婚、恋人のいるいない恋人の名前など片っ端から覚えてしまう」。そのため「駐在所のおまわりさんが見回りの時に、ここらに見知らぬ人は来なかったかとか聞きに来た。


 たまに、東京都内で起きた事件の犯人らしい人の写真を見せた」。すると「その人なら3日前の午後4時頃、京成高砂方面に歩いて行った」と報告。その他、「店の前の道が狭く、車の運転手の人相まで覚えてしまい数件の事件の解決」。中学に入り店番をしていた時、葛飾、江戸川台東区、足立区で1963年の10月、徹子が中学1年生の時、空き巣が頻発した。「容疑者らしき男3人が、浮かび上がり高砂の駐在所の警察官が徹子に3枚の写真を見せた。


 この3人を見たら知らせて下さい」と言った。「4日後、徹子が店番していた午後17時半頃、店の前を原付バイクで、あたりの様子を見ながら走りすぎる姿を見て本木徹子が、あいつが犯人だ」とさけんだ。それを見て母が駐在所に電話し取り押さえた。その翌日、「高砂から北に向かったとの情報で足立区で多くの警官が原付バイクの男を探した」。その後、「警察官の網にかかり警察のバイク4台で挟み撃ちにし空き巣犯人を捕まえた」。


 やがて徹子は1967年、近所の商業高校に入り、今迄通り学校から帰ると店番をするが続いた。特に勉強が出来るわけでもなく運動神経が良いというわけでもなく平凡な下町の女の子に育った。ソロバンが上手で商業高校卒業したら、この店を手伝う事になるだろうと考えていた。徹子には2歳年上の兄、本木敬造という名の兄がいたが、小さい頃から本が好きで物書きを目指していたが、成績もぱっとせず近くの普通高校でも50人中30番位の成績で、とても大学に行ける頭ではなかった。


 仕方ないので和菓子職の手伝いをして店を継ぐのではないかと誰もが思っていた。お兄ちゃんが高校卒業して毎日、小豆の煮方を、餅の蒸かし、包み方、店番の時の声のかけ方、商品の奨め方などを細かく、職人の哲蔵さんに教えられた。

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