〜 ダンジョン 〜
「とりあえず、ダンジョン行くの手伝ってくれるなら、ちゃんとした装備してなくちゃね♪」
「まぁ売れ残りしかないけど、好きなの選んでいいから」
「って言っても、今まで武器を持った事ないんだっけか?」
「じゃぁ…とりあえず、どんな武器使いたい?」
ヨースケは店の中に飾ってある武器を見渡した。
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この世界には、5種の武器があるみたいだ…
・両手でしか持てないデカい武器の事を<両手剣>と呼ぶ。(使う人は、めったに見かけない)
・一般的に多く使われている武器で、片手で持ち小回りが効き、もう一方の手に盾などを持つ事が出来る武器を<片手剣>と呼ぶ。(盾を持たない者もいる)
・片手剣より小さな剣を両方の手に持ち素早く行動が出来る武器を<双剣>と呼ぶ。(盗賊などが好んで使う)
・神官や魔道士など魔法を得意とする者達がよく使う武器を<杖>と呼ぶ(杖により大きさや効果が様々なのが特徴)
・矢を飛ばし長距離から中距離の敵に攻撃する為の武器を<弓>と呼ぶ(エルフや部族が狩に良く使う)
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「実際に使った事もないし、別に何でもいんだ〜今の素手よりマシだろし♪」
「俺、MMOで大剣使いだったし、せっかくだからこっちの世界でも両手剣かなぁ」
「なら、コレなんかいかがですか?かなり重いですが…」
ミラは、壁に飾られてある剣を指差した。
「そんな立派な剣、初心者の俺にはもったいないから…初心者は、やっぱり中古で充分でしょ!」
「俺は‼︎こいつに、決めた‼︎」
ヨースケは、ジャンク品の中から鞘に入った両手剣を、手に取った。
<ヨースケは、名も無き大剣を装備した。>
「後は、防具だけど…学ラン=<布の服>ん?…初期装備?なら、このままでも大丈夫じゃん♪」
「だけど、裸足はツライから…これでいいかな?」
<ヨースケは、 サンダルを装備した。>
ミラは、不安そうな顔をしながら…
「本当にそれで大丈夫なの?」
「大丈夫だよ!何とかなるでしょ!明日は頑張ってダンジョン攻略するぞ〜」
そして、ヨースケはミラの家に泊まらせてもらい、朝を迎えたのである。
「おはよう、ミラ♪」
「ヨースケさんおはようございます。ゆっくり休めましたか?」
ミラはエプロン姿で話しかけてきた。
「うん‼︎ミラのおかげでね♪」
「さぁミラ、ダンジョン行こうか‼︎」
「ヨースケさんダンジョンの途中でお腹空くと思うから、今お弁当作ってるので待って下さい、今準備終わるので❤︎」
それから数分後…
「お待たせしました…ヨースケさん準備できました。」
ミラは、少し息を切らしながらヨースケの所に駆け寄ってきた。
「じぁゃ行こうか‼︎」
ヨースケは、立ち上がり…昨日手に入れた<名も無き大剣>を背中に背負い外に出て、ダンジョンのある場所にミラと向かった。
〜〜 ダンジョン前 〜〜
神官の裏少し森を進むと…周りが樹齢何年か分からないくらいの、大きい木に囲まれた場所に…威圧感があるダンジョン入り口があった。
「わぁ…ここが入り口かぁ…スゲーなぁ‼︎」
ヨースケは、興奮が抑えられない様だ…
「ヨースケさん待って下さい!ここから先は、ダンジョンモンスターが、現れるので準備を整えてから行きましょ?」
「ごめん、ごめん、そうだよな!興奮し過ぎた…」
ヨースケは、頭を下げた。
「でも、ローガン族長が言ってたけど、この世界には、魔物が暴れてるだろ?でも、ダンジョンモンスターと何が違うの?」
ミラから、違いを教わった…
この世界でのダンジョンに出てくるモンスターは…倒すと魔石が取れるが、外に生息する魔物のほとんどが魔石がないらしい。
そして…モンスターの強さによって魔石の大きさも違い、大きければ大きい程、高質な武器を作る事が出来るらしい。
「そんな違いがあるんだね。じぁゃ効率良くモンスターを倒した方がいいだろうから俺は、どうすればいい?」
「ヨースケさんは、今回がダンジョン始めてなので、私がこの<弓>で援護しますので、タイミングを見て攻撃して下さい。それを繰り返して少しずつ戦いに慣れて貰えれば大丈夫です♪」
「了解‼︎頑張るよ!さぁ行こう〜‼︎」
そして、ヨースケ達はダンジョンに足を踏み込むのであった。