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お稲荷様の縁結び  作者: うさ大福
本編
5/11

とんでもない人間

 花ちゃんは頭を抱えはじめた。私はといえば、泣きはらした顔をじっと前に向けるしかない。


「もともと変わってるのは重々承知していたつもりだったけど、まさかここまでぶっ飛んでいたとは……まずはどこからつっこんでやったらいいのやら」

ひとつ盛大なため息をもらす花ちゃん。


「牧穂、自分中心に物事を考えすぎ」

「はい……」


「それに、何がサヨウナラ寂しい独身生活よ? あんたまだ二十一歳でしょうが」

「まあ、そうなんだけど……」


「結婚なんて、そんな単純なものじゃないのよ。ちゃんと順序があるでしょうが。まずはお付き合いからはじまって、お互いのことをよく知り合って、それから色々進めていくものでしょうが。

 神様が連れてきてくれる? 馬鹿じゃないの?

 そんなメルヘンあったら、世の中苦労しないわよ! きっと白馬の王子様を想像していたんでしょうけどね、これが現実よ!」

「ううぅ……花ちゃんってば酷いぃ」


「酷くない! ここで何も言わないほうが酷いっての。牧穂の今後を思うと辛いわ……」

花ちゃんの目が遠い。

 私はとりあえず、紅茶をすする。


「ところで、あんたの親は何て言ってるの?」

「そういうこともあるけど、あきらめないで。必ず幸せになれるから、と」


 カチャンと花ちゃんが持っていたフォークを取り落とす。そして頭痛を我慢するみたいにこめかみをもんだ。


「子が子なら、親も親だった……」

「……すみません」


「とりあえず、話してくれて良かったわよ。もし何かの間違いで本当に結婚なんかしていたら、目も当てられない」

「あ……と、した」

「は?」

「結婚、したよ?」


「うおおい!?」

「だから、こうして会おうって言ったの。

 結婚の報告と……旦那の愚痴?」


 花ちゃんは口を開けたまま、目をひんむいている。

 うん、私も最初驚いた。自分のことながら、信じられなかった。話せばまた長くなるけど。


「…………終わった」

「ちょ! やだ、花ちゃん。そんな不吉な」


「いや、終わってるでしょ!?

 だいたいあんたの性格と生活スキルを考えると、いつバツがつくか!」

「え〜?」

私はとぼけて目をそらしてみるけれど、たしかに思い当たる節はいくつもある。


「忘れもしない。あんたが私の家に泊まりにきたとき、食事作ってくれたよね?」

「あ、あれは……」


「カレーとマーボー豆腐を作ろうとしたけど、途中から面倒臭くなって、その二品を一緒くたにしやがった!」

「はい……しかも、炊けたと思っていたご飯が、水の量も適当で、お粥になっていました!」

まだ覚えていらっしゃったのですね!


「お風呂沸かしておくねと言って、タイマーかけ忘れて、ボッコンボッコンいうまで湯船を沸騰させた!」

「しかもお船さん型の水温計入れっぱなしだったから、変形しちゃってました!」

それも覚えていらっしゃった!


「洗濯機に入れる洗剤の量が半端なくて、干すときネチョネチョで気づいて、結局何回も洗い直した!」

もはや何も反論できませーん!

 ああ、数え切れない、私の輝かしい武勇伝 武勇伝 武勇でんでんででんでん シャッキーン!

 なんちゃって!

 オリ○ジでした!

 テヘペロ!


「まあ、そこら辺は少しは良くなってきているとするわよ? 昔よりかはね! それでも、問題はまだ残っているよ? だいたいその相手の人だって……わぁ! もう何が何やら! どうしてこうなった?」


 本当、どうしてこうなった?

 これからどうなっていくのだろうか?






 色々と懐かしい。

 そしてあの武勇伝は、実話だったりしたりしなかったり……


 これからどうなるのでしょうか?

 ほぼ乗りで書いています。すみません……

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