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お稲荷様の縁結び  作者: うさ大福
本編
2/11

神様に結婚相手連れてきてもらったんだけど

「ねぇ! ちょっと聞いてよ?

 この間神社行って、神社の神様に結婚相手連れてきてってお願いしたら、良いよって言われたの。

 それで、うわぁ〜いばんざい! これでサヨウナラ寂しい独身生活って喜んだの。

 でね、じゃあ早速私のダーリンどこどこ? ってきょろきょろ捜したら、神社の神様が


「あっち」

って言ってね。


「あっちってどっち?」

って聞いたら、


「神社の階段下りて、右曲がって、まっすぐ行った突き当たりの……」


「て、ちょっと待ってよ? 連れてきてってお願いしたんだけど……」


「あ、そっか。じゃあ、お稲荷さんくださいな。そうすれば、元気百倍! うんと力使って結婚相手連れてきてあげる!」


 それで私ね、しぶしぶ近くのスーパー行ってお稲荷さん買ってきたの。一パック二百円のやつを三つも買っちゃった! だって安いんだもん、結婚相手連れてきてくれるのに、何か申し訳ないじゃない? ところで一瞬『桃太郎』を思い出しちゃったけど、ちょっと違うよね? たぶん「くださいな」のくだりが似てたんだよ、あれは。


 でね、お稲荷さん三パックをでんって目の前に置いてやったの。そうしたら神様、目をすごいキラキラさせて、それはもう嬉しそうに、美味しそうに、ぱくついてたわ。すごーく可愛かったわ!


 そうそう、それでね、お稲荷さん三パック平らげた神様は、お腹いっぱいになって、眠くなっちゃったみたいなのよね。ちょっと待ってよ!? って言ったそばから寝ちゃったわ! すーすー寝息立てちゃって、それはそれは可愛かったわ!」



「……話ずれてきたから聞くけど、それであんた、結局結婚相手連れてきてもらえたの?」



「連れてきてもらえた! でもね、こっからが大事なの。何とその相手がとんでもない人だったのよ!」


 私の名前は牧穂という。今は親友の花ちゃんとファミレスにてランチタイム。そして、この間の出来事の愚痴を聞いてもらっているところだ!




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