2才の誕生日
2才のお祝いに国王陛下が出席してくださいました。
何故かって?わたしの祖父だからですけど?
前日にざわついていた使用人が言ってたので、母が王女だと確定した。御祖父様は母と色が同じで、威厳のあるふつうの美形だった。
「ああエメル。変わりないか。」
「お父様ったら、一昨日お会いしたばかりではありませんか。」
「愛する娘には毎日だって会いたいものだよ。」
母に張り付いてスカートを握る。
無邪気な幼児になるのは無理なので、人見知り路線でいこう。無表情な幼児でも、美人だと様になるものなのだ。
「ティツィアナよ、お父様。ティツィアナ・イーティアーテ・デルン。」
「そうか。大人しいな。二年前のコンラートはもっとやんちゃだった。」
「女の子ですもの。ティティ、御祖父様よ。」
御祖父様がしゃがんで目線を合わせてくれる。わたしと母と同じ瞳だ。
「おじーさま。」
「スヴェン殿に似てるが、エメルの面影もあるな。王家の翠玉だ。」
「おんなじ目。」
印象は悪くなさそうだったので、孫として、身振りで「おじーさま、だっこ」をやってみた。ちゃんと抱き上げてくれた。
そのまま膝の上で話しを聞いた。近況や母の昔の話し。王族の情報が増えて、ためになった。お祝いの言葉もちゃんともらった。
母が15歳で妊娠したという話しの時はケーキを食べて誤魔化した。なんとなくいたたまれなかった。
御祖父様は一時間ほどお茶をして帰っていったけど、その時は笑顔でお見送りした。プレゼントは去年と同じように山ほど頂いた。
◇
誕生日にはいろいろ収穫があった。一番は陛下がわたしに対して敵対的ではなかったこと。言いやすいので心の中では陛下って呼んでる。
孫に向ける気安さの中にも気を使われていた。父に対して丁寧だったしそのせいもあるのかな。ちょっと線引きはあるけどふつうに可愛がってくれたと思う。
自分の立場が特殊なことだけは間違いない。そこをはっきりさせてからでないと、両親以外との関係構築なんてできない。
その他の情報
・陛下(44歳)
・祖母は他界
・陛下の兄弟とその子供は全員男
・母、王家久々の王女
・母(18歳)、わたし(2歳)
・母、兄弟がいる
・兄の息子(4歳)
・弟の息子(1才)
・母(+父)、王宮に出かけている
・母(+父)、陛下と頻繁に会ってる
・うちの家、王宮と近い
・うちの家(陛下が持ってる離宮の一つ)
・うちの使用人(陛下が手配している)
・母の身分=王女(一生)
・母、何か素晴らしい事をしたらしい
必要な事柄だけを箇条書きにして忘れないようメモした。親族情報はともかく、わたしってもしかして両親に関心なさ過ぎなのでは。両親が出かけてるとか全く気にしてなかった。まだ食事は別だし。
・・・・・・もう少し周りを気にして生活しよう。




