表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖精物語  作者: シャチ
ダンジョンの街へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/32

教会の判断と、お手伝いの約束

 地上に戻った私は隠ぺいの魔法をかけたままで教会へ向かう。

 ああいった古代の遺物については教会の管理に任せてしまったほうが面倒もないことは有名。

 逆に、個人でああいった遺物を扱おうとすると教会から異端者として裁かれることもあるというからなおのこと面倒くさい。

 妖精族の場合隠ぺいの魔法なども使えることからばれずに研究している者もいるというけれど、それはそれで面倒だもの。

 私は見分を広げたいだけで、そういうのに興味はない。


 ダンジョンを出てまっすぐと町の中央通りを進むみ教会の入り口に到着した。

 隠ぺいの魔法を解いて中に入る。


「ごめんくださーい」

「あら、妖精族の方ですか。妖精は信仰心があまりないので教会に来るのは珍しいと聞きますが」


 出迎えてくれたのは少し背の低いシスター服を着た女性だった。

 小さい割にグラマラスな体をしていて、本来はスタイルを隠すことを目的としているシスター服からですらその体のラインが分かるずいぶんエロスティックなシスターだ。

 てか、彼女ドワーフ族よね?


「別にお祈りに来たわけじゃないんですドワーフのシスターさん。 ダンジョンで未発見っぽい古代遺物を見つけてしまって、教会に知らせようと思ったんです」

「あら、私のことドワーフだってわかるのね。さすが妖精族。 ……え?新しい遺物を見つけた?」

「そうよ。大きいし、道中私が通れるぐらいの狭い通路だったから持っても来られなかったの」

「なるほど、普通の冒険者では発見できない遺物ですか。 私はドワーフのキャトルと。ちょっと司祭と話してくるから待っていてくれる?」

「いいわ。私はリアというの。よろしくねキャトル」


 私とあいさつを交わしたキャトルは教会の奥に消えていった。

 見た感じ、彼女たぶん脳筋シスターっぽいのよね。

 もしかしたらダンジョンに潜る仕事をしているのかもと思う。教会の中にはそいった古代遺物を探すことを仕事にする集団がいると聞いているので、きっとそれだろう。

 第一、あんなにグラマラスでシスター服が意味をなしていないのも気になるし。

 そういえばドワーフ族と会うのは久しぶりね。

 地元にいたときは一年に一度ぐらいナイフや包丁などの金物を売りに来ていたのよね。

 鍋の修理とかもしてくれるから、とっても助かっていた記憶がある。

 ドワーフ族は器用でいろんなものを作ることに向いている種族だと聞いている。

 逆に不器用なドワーフは戦闘に特化するとも聞いてる。

 一年一度来ていたドワーフのおじさんは斧の一振りで魔物を倒していたもの。


「リアちゃん、お待たせ。明日あなたが見つけた古代遺物の場所を一緒にダンジョンに潜って確認したいのだけど、いいかしら?」

「いいわよ、暇だし。 そうだ、教会に泊まることはできる?」

「宿坊があるわよ。そういえばリアちゃんはどこから来たの? このあたりで見る妖精族は大体把握してるけれど、あなたを見たことないから」

「ホークトア王国のあたりに住んでいたの。今はいろんなところを回ってる感じ」

「なるほど、成人したばっかりなのね。ずいぶん若そうだもの」

「わかるの?」

「わかるわよ。ほかにも妖精族の知り合いがいるからね」


 じゃあばれちゃうよね。今まで人生経験豊富みたいな面して回っていたけれど、妖精族について詳しい人がいたんじゃどうにもならない。

 泊めてもらうし素直に協力することにしよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ