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妖精物語  作者: シャチ
ダンジョンの街へ

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27/32

ダンジョンの中と隠し通路

 ちょうどいい軒下を見つけてそこに寝袋を出して一夜を過ごした。

 思ったよりもゆっくり休めたと思う。

 誰にも起こされないので惰眠をむさぼるところだった。


 私は荷物をカバンにしまってさっそくダンジョンへ向かう。

 途中露店にあった果物を二粒ほどせしめてカバンに押し込んだ。


 ダンジョンの入り口は昨日と同じで冒険者たちが多い。中にはお宝があり、アーティファクトと呼ばれる機械類が稼働状態で見つかれば莫大な金を得ることができるという。

 まさに一獲千金を夢見た人たちが連日潜っている場所だ。


 私は学校の頃教わりダンジョンを一度見てみたいと思っていた。

 人工的な内部構造は少しずつ自然に戻っているというが、いつだれが何のために建造したのかは分かっていないという。

 なにより、魔物などが出ないながら、真っ暗闇のダンジョンはどこにつながっているかわからず、迷うと出られないともいわれる。

 

 そんなダンジョンに私はこっそりと侵入することにした。

 暗視の魔法で暗闇の中でも中を見ることができるので、特に困らない。

 人間族はこういうサポート系の魔法を使っているところをほとんど見たことがないのよね。


 しばらく進むと、人は通れない大きさの通路を何個か見つけた。

 もしかするとどこか別の場所に通じているのかもしれないと思い、その中の一つに入ってみた。

 狭く、どうやら金属でできた通路は、奥に向かってずっと続いているようだ。

 所々で分岐したりするけれど、風の流れを感じるほうへ進んでいく。


「なにかしら、ここ?」


 突然広い空間に出た。

 わずかに光源があり、薄暗い空間は整えられたつるりとした壁で囲まれているが、ところどころ崩れたところがある。

 わずかに光源を発しているのは薄っぺらい板だった。


「何か文字が書いてある。古代文字だ……ちょっと読めないな」


 薄っぺらい板は青っぽく光を発していて、その手前には古代文字のボタンのようなものが並ぶ。

 左右には丸いボールがはまっているが、硬くて動きそうにない。

 これは何だろうか?

 試しにボタンのいくつかを押してみると、画面の光が強くなった。

 ボタンに書いてある古代文字は、意味がある配置の用には見えないし、どういうことなのかわからない。

 少なくとも、これはアーティファクトと呼ばれる物体だろう。

 部屋に出入り口が見当たらないので、冒険家たちもここまで入ってこれていないのだと思う。

 実際、元来た道を戻っても人間がここまでたどり着ける気もしない。

 

 とりあえずこの変わったものを見つけた記録を残して、一度教会に行ってみることにする。

 多くのアーティファクトを管理するのは教会の仕事だ。

 中には貴族が個人でもっていたり、国が管理しているものもあるというけれど、まずは教会に言うのが安全だろうな。

 変なトラブルに巻き込まれたくないし。


 私は来た道を戻り、教会へ赴くことにした。

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