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★浩史サイド★

浩史サイドです。イラつき系です。この作品は、別視点を読み飛ばすと話が分からなくなる系です。また、別視点だけをチョイスして読んでも話が分からなくなる系です。順番にご覧ください。

「どうした?」

 なんと!

 鎧に身を包んだ美女が姿を現した。

 20歳くらいだろうか。そうか、これか。

 テンプレ、姫騎士。いや、冒険者だけれど。ビキニアーマーじゃないのは残念だが。

 彼女が俺のパーティーメンバーになるのかな。

 金髪に青い目。そしてなんといっても鎧で押しつぶされているとはいえ、大きな胸は隠しきれていない。

「はぁ、あの、犬のような姿のモンスターに襲われて……」

「血が、出ているな」

 女性が俺の腕を見た。

「危なかったが、俺くらいになれば、何とか逃げだることができた」

 女性の目が血まみれの腕を再び見る。

 ここは、癒し魔法の出番か?

「ポーションは?」

 ポーション、そっちか!

「持っていない」

「ふぅーん」

 女性はそれだけ言うと、南……俺の逃げてきた方に向かって歩き出した。

「まて、危ないぞ、まだあの危険なモンスターがいるかもしれない」

 女性が振り返った。

「あっちの街に用があるんだ」

 それだけ言うと、すたすたと再び歩き出した。

 どうする、俺。

 彼女との出会いは運命か?ハーレム要員なのか?

 南へ進めばあの危険な奴がいる。フェンリルのような強敵に違いないんだ。

 いくら立派な剣を背にして、強そうに見える女性でもだめだろう。

 勇者である俺がまったく歯が立たなかったんだから。

 しばらく進むと、あの犬のようなモンスターの姿が見えた。

 やばい。まだ居た。

 逃げないと……。

 と、思ったら、女性がすごいスピードで駆けだした。犬に向かって。そして、背中に背負った剣をするりと抜くと、一閃。

 ポーンとモンスターの頭が飛んで行った。体はまだ頭を失ったことに気が付かないまま1,2歩と進んでばたりと地面に伏した。

 え?

 勇者の俺が全く歯が立たないモンスターを一瞬で……?

 女性は剣を持ったままその場に立ち尽くしている。

「強いね、びっくりしたよ」

 俺を待っていてくれているのかと思って慌てて近づく。

「お前を襲ったのはあれか?」

 低い声で女性からつぶやきともとれる言葉が聞こえる。

「ああ、そう。この辺だったし、アレだよ。腕をかすめられたが何とか逃げることができた。その強敵をあっという間に倒すなんて強いね。もしかして二つ名持ちの……」

 ぶへっ。

 こぶしが飛んできた。思いっきり右頬を殴られ、しりもちをつく。


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[一言] ビキニアーマーといえば、いのまたむつみ!
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