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面倒事は一気に起こる

 カリンは先に戻ったな。よし。


 「つけてこないでさっさと出て来いよ、アズサ」


 俺がそういうと建物の陰からアズサが一人の少年を携え出てきた


 「いつから気付いてたの」

 「それより、ここで話すのはまずいことぐらいお前にもわかるだろ」

 「そうね。ほかの人に気づかれた野次馬が集まったんじゃ、ちゃんと話せない」

 「わかってるじゃないか。ならついてこい、そこならだれにも聞かれずに話せるからな」


 俺が歩いていくと、アズサは少し離れたところを歩いてきた。はあ、なんで二回もギルドに行かなきゃつもりはなかったのに。というか、何も起こらなかったらそのまま町の通りをじっくり見ようと思ってたのにな。


 「ギルドについたけど、どこで話すの?」

 「心配するな。あてはあるんだ」


 ギルドに入ると、時間的に依頼から戻ってきているのか出る前に見たやつも何組かいた。


 「あれ、さっきアルスここにきてなかったか」

 「後ろにいるの勇者のアズサじゃないか」


 ほら思った通りだ。俺はそれを気にしないようにそのまま受付へいった。


 「こんにちは、アルスさん。もうセーニャ様は帰還されましたがどうかしましたか」

 「いや、それについては大丈夫だ。別件で、早急に一つ部屋を用意してくれないか。後からレンドに謝礼はしておくから」

 「はい、わかりました。ご案内します、どうぞこちらへ」


 

 

 受付嬢に案内されてきた部屋はこの建物の一番奥で広い部屋だった。まだここの整備は完全には終わっていないらしく、ここなら人が近づくことがないと言っていた。俺は感謝と絶対に人を近づかせないように念押しをして、アズサを部屋の奥の椅子に座らした。


 「ここなら誰にも聞かれずに話せるだろ。で、なんでわかったかだったか。俺だって一応兄上の代わりだが如月家の跡継ぎだからな。自分の身を最低限守るだけの訓練はされているさ。護衛がいつもいるとは限らないしな。それと単刀直入に言わせてもらうが、こいつの身柄をこっちに寄こせ」


 「絶対にヤダ。引き渡した瞬間に殺すつもりでしょ。ていうか、なんで関係ないこの子まで狙うの!ボルドンとは全く関係ないじゃん」

 「ボルドンの子孫でいまだに詳細が分かっていないってだけで問題は十分にある。すぐに殺すわけじゃない」

 「なんでそこまでかたくなになれるの。上兄ぃに言われただけって感じじゃなさそうだし。何がそこまで下兄ぃを焦らせてるの」

 「俺たちは絶対恨まれることをしているんだ。それはわかるな」

「うん。今回のこととか、後は有無を言わさずに敵を殺したりね」

「そうだ。そして兄上は多分、それを続けていくだろう。俺は帝国と存続が続けばいいと考えているが、他の奴らには拡大し、存在を確固たるものにすることを望んでいる奴らが多くいるのも知っている。そして国家元首たる兄上がその方向に持っていくだろう。そしたら俺は国内を徹底的に管理するだけだ」

「その為にはいかなる犠牲も厭わないってこと?」

「そうだ。帝国が瓦解したら、ここに住み始めた人はどうなる。ここは現状他のところへ行きづらいところだ。そんな状態にするわけにはいかない。帝国内部での火種は完全に潰すつもりだ。そして今現在一番の火種は」

「・・・・・」

「そういうことだ。ここまでが帝国幹部としての俺の考えだ」

 「え?」

 

 別に俺個人としては助けてやってもいいと思うけど、ただこの立場だとどうしても見逃せない問題なんだよな。そこに折り合いをつけなきゃいけないんだろうけど俺はつけられない。


 「こいつが何か生かしておくメリットがあれば問題ないけど、それ以外ならここから逃げて他の町に行ったほうがいいぞ」

 「だけどここからどこ行けばいいかな。私たちがいけるとこで一番安全そうなのはここなんだけど、ヤーエスはちょっと怪しいし」

 

 そうなんだよな。どこも危険でないとは言い切れないよな。


 「つうかよ、こいつさっきから全く喋んないけど生きてるよな」

 「生きてるよ。ちょっと喋んないでって言ってたんだ。その、なんていうか」

 「仇だからか」

 「うん。まあ、ここまで落ち着いているならいいんじゃないかな。ここから二人で話し合ったほうがいいんじゃない」


 アズサが前に出してきた子供はまだ12ほどの年齢だった。


 「おい」

 「は、はい!」

 「そこまで気張らなくていいぞ。お前、何かできることあるのか」

 「ツヴァイにいたときは帳簿と暇なときはいろんなものを観察してましたけど」

 

 それって現状役に立つことあるのか?

 

 「あ、その一つだけいいですか?」

 「なんだ」

 「ここのギルド長って冒険者じゃないですよね。何でですか。たいてい、ギルド長は功績を建てて引退した人が推薦でなった気がするんですけど。解体業の人かな、そう見えたけど」

 「!!どうしてそれがわかったんだ」

 「え、胸板がそこまで厚くなかったのと、手と足は確かについてたけど、熟練の冒険者ほどじゃなかったから。一応、僕の店にも高位の冒険者が来てたので」

 

 この観察技術は何か役に立つかもしれないな。


 「よし、それじゃあお前は魔物を観察しろ」

 「え、魔物ですか」

 「ああ、より魔物と戦えるようになるためには、魔物をより知るべきだからな」

 「はあ、わかりました」


 これで一件落着かな、と思ったときドアが勢いよく開いた。


 「ここにいたのか、探すのが苦労したぞ」

 「兄上、突然どうしたんだ」

 「2週間後、ヤーエスを攻め落とす」

 

 はあ!?

なかなか進みが悪くてすみません。

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